今回は、年末のベストバウトの選考時期になると皆忘れそうになっている筈だけど、候補として挙げても全く遜色が無いぐらいに完成度が高かったシングルマッチ 2試合についての感想を書きます。

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★ブライアン・ダニエルソンvs潮崎豪

先週ここでもネタにした通り、ROHのディファ公演の日、僕はROH勢ではなくエイリースやPACらを観ていた訳ですが、

その時は、試合映像としては比較的頻繁にチェックできるROH勢が観れなかった事に対してジェラシー的な感情は無かったんですけど、

この試合に限っては、会場で観ておいても損はしない完成度だったなぁ、と。

この試合を観戦された皆さんは羨ましいですよ。

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とにかくこの試合、両者のスタイルは違っていたにも関わらず、ダニエルソンによる潮崎の攻撃の受けっぷりがとにかく素晴らしかった。

ケガからの復帰以降の潮崎は、上の選手とのシングルを何度も何度も組まれながらも、

みのる戦や秋山戦でのボロボロにされっぷりは凄かったけど、場内が爆発するぐらいの『これ!』という名勝負が思い浮かばない状態で、スランプっぽい印象をもってましたが、

スタミナ面での不安も見せず、これだけ積極的にやってくれれば、ノアでの現状打破にも繋がってくる筈。(本当はアメリカに長期遠征に行くべきですが…)

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まぁ、本来ならば三沢・秋山がこれぐらい潮崎の良さを引き出すのが筋、という見方もできますが、そうならないのが、今のノアの風通しの悪いところで(悲)

かたやダニエルソン。

いつになるかはわからないけど、森嶋からROHのベルトを取り返して防衛を続けていくのでしょうが、

再度超長期政権になったとして、アメリカのオブザーバー誌あたりがROH全体をどう評価するのかは興味深いところです。

★田中将斗vs関本大介

火祭りの開幕戦からこれだけハードな試合をやっちゃったら、以後の公式戦が確実に霞んでしまうやろーし、

今度実現する中西学と関本との絡みも、ここまでパワーが前面に出る攻防にはまずならないでしょうから、どちらに対しても興味が薄れたというか…。

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とにかく二人とも、時間が過ぎてもパワーもテンションも下がらなかったし、二人とも恐ろしいぐらいに体が頑丈なのがよく伝わってきた。

年令的なアレで、20分を過ぎたらさすがに田中はしんどそうな表情を見せましたが、

それでも試合が終わると関本よりも先に立ち上がり、力強いマイクで興行を締めたのは、想像以上の怪物っぷりでちょっと引きました(苦笑)

昔、ステーキ屋の松永が『プロレスラーでもできないぐらいのデスマッチを追求したい』みたいな事を言ってましたが、この試合まで行くと『普通のグッドコンディションのパワー系レスラーではできない』様なハードな試合といった感じで、素晴らしかったなぁ、と。

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いつの日か、今度は大日本のリングで組まれるであろう二人の決着戦は、できる事なら横浜文体のメインで観たいですね。

この二人なら、セミが蛍光灯デスマッチになったとしてもちょっと昔では小橋vsベイダーの初シングル戦、最近だとみのるvsムトちゃんの三冠戦級の伝説を残してくれる筈だ、とおおいに期待したいですね…。