という訳で昨夜は、映画『孤高のメス』を観てきました。

三沢選手やテッドさんの命日と近かった…というだけではないぐらいに、泣けました…。

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《以下ネタバレ注意》
先週観た『告白』は、振り返ってみれば

『命は…誰の命も、本当に重いのか?』

というシンプルな疑問が、裏テーマみたいな話だった訳ですが、

『孤高のメス』を観た後ならば、

『この作品の中で扱われる命に限っては、絶対に、間違いなく重い。そして、母親は強い』

と力強く言い切れる。

もし告白を観る順番が後だったとしてもそれでも命は重いと言い切れる。僕はそう思います。

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原作を書かれたのがお医者さんという事で、市民病院規模の医療現場が抱える、

当麻先生に負けないぐらいの意志の強さを持つ院長がいるだけではどーにもならなかったりする、経営面等のリアルで深刻な問題点であるとか、

冒頭で描かれていた、モチベーションの下がっていた浪子の姿を観てしまうと、

できる事なら入院や手術はしないで済む様に健康でいなきゃいけないなぁ〜とは思ってしまった。

しかし、あくまでフィクションながらも、病に苦しむ患者さんを何としても生かせたい、と悩み・必死になってメスを握るお医者さん“も”居るところが描かれている以上は、

観てるこっちも簡単に命を捨てたり、人をあやめたりしちゃいけませんよね…

さて、この孤高のメス。

まず題名にダマされたというかですね。

主人公の当麻先生は、その技術面からして、確かに病院内では孤高の存在であり、外科チームメンバーからは絶対的な尊敬の対象として描かれてはいるんですけど、極端な頑固者ではなくて人間臭いところもあり、チームワークも守ろうとはする。

そして、孤高でありながら決して孤独ではない。

もちろん当麻先生が軸にはなっていたけど、医師と看護士・医師と患者…

人と人とのつながりに重きを置いていたストーリーになっていたのは、いい意味で事前のイメージを越えていました。

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そんでもって、堤さんがそのキャラに非常にはまっていた。やっぱり堤真一という役者は素晴らしい。

また、共演する役者さんも地味めながらも演技が達者な方が揃っていましたね。

槍ちゃんこと生瀬さんはヒールが似合う…

いや、僕が書きたいのはそっちじゃなくて(苦笑)

松重豊さんが演じる、口数は少ないながらも渋い実川医師と当麻先生の医師同士の友情とは違う、

付かず離れずの独自の距離感を持つ関係は、個人的にはもっと観てみたかった。

成宮くんや吉沢悠も頑張っていましたけど、このお二人と比べたら年齢が理由だけではない、という意味で存在感がちょっと軽かったなぁ、と。

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話は戻って。

原作版では、当麻先生はかなり細かいキャラ設定があるそうですが、

映画版は、物語が看護士の浪子の目線中心で描かれていて、

堤さんが熱演する当麻先生の濃さが緩和されていたのが、非常に大きかったんでしょうね。

また、緩和されながらも、映画の主人公として違和感が無い重いキャラとして描かれていたのは、この場に書いておかなきゃいけないでしょう。

そして、緩和されていた点の象徴として当麻先生は都はるみが好きで…

まぁ、都はるみという人選自体はウケ狙いがあからさまなんとちゃうのん?と、どーしてもなりますし、

原作版の当麻先生は、都はるみの濃さとは正反対のスタイルのポール・モーリアが好きという設定らしいので、

権利上のアレで都はるみにしたのかも知れないので、簡単に評価はしにくかったりする。

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そこら辺に関してはリメイク版『日本沈没』の脚本を担当していたり、

縛りやトーマスさんがボロカスに言っていた『ミッドナイトイーグル』を監督していた成島監督の持つ、センスのビミョーが生み出した副産物という事で、役者さんには罪は無いと言い切っておきます(爆)

ここからは『母親は強い』という点について。

余貴美子さんのですね、息子さんが交通事故で植物人間状態になってしまって、

ドナーとして臓器を提供する事を決意してからの演技が、泣けて泣けてどうしようもなかった。

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出産絡みとは違うテーマで、ここまで母親としての強さを感じた映画は最近あったかどうか…という感じですね。

最後に、この映画で一番残念なところを書きましょう。

それは、観た人の多くは今年の邦画のベスト作品候補にあげそうなぐらいに完成度が高いのに、観客動員とまるで比例していない。

勿体ないったらありゃしない。

僕が観た時はさすがに貸し切り状態ではありませんでしたが、口コミでの評判も伝わっていないみたい。

mixiレビューの投稿件数も、告白の何割かしかないし…

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映画本編の開始前、いつもの東映の『波がバッシャーン!となる』シーンの後に、でっかくテレ朝のマークが画面に写し出されていたのを観る限り、

テレ朝がかなり出費をしているみたいですが、だったらテレ朝でもうちょっと宣伝をしてほしかった。

実際に映画館に行った僕でさえ、堤さんによるこの映画のプロモーションを観たのは、TBSの鶴瓶師匠とイマルがやってる番組ぐらしやったし。

大体、鶴瓶師匠も(どこに出演していたかはわからなかったけど)息子の駿河太郎が出てる映画なんやからもっと宣伝しましょうよ、みたいな(苦笑)

そりゃワールドカップが大事なのはわかるけど…

長くなりましたが、今回はこんな感じで。

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