はいはいはい。

今回は、以前観ていた映画『英国王のスピーチ』の感想を…

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≪以下ネタバレ注意≫

ここ最近のアカデミー賞の最優秀作品賞を受賞した『スラムドッグ$〜』であるとか『ハート・ロッカー』の様な、

エンドロールが終わった後もしばらくは席を立てない的な、圧倒的な説得力と迫力こそありませんでしたが、心が暖まる名作だった様に思います。

実話がベースになっているという面が共通していた、今年度の賞取りレースのライバルだった『ソーシャル・ネットワーク』は、

人間関係がこじれる嫌〜な面を これでもか!と画面に映し出していたに対し、

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こちらの作品は、ただでさえ吃音によるコンプレックスにまみれて人間嫌いになっていたのに、

しかも父が亡くなり兄貴があーいう理由で王の座を辞してしまうという自分を取り巻く環境の変化に対して、

家族は側にいましたが明らかに自分を見失っていた、ジョージの中に埋もれていた人の良さ・優しさを、

ライオネルがじっくりと、少しずつ掘り起こしていく課程そのものが、

今にして思えばいつか何処かの作品で見覚えがある気もするけど、

ソーシャル〜みたいな作品もある今の時代だからこそ新鮮に見えました。

教会での長台詞のシーンなんて、本当良かったよなぁ。

そりゃ、ソーシャル〜の方がストーリーにメリハリがあって刺激的ではありましたが、

何より観てもカタルシスが無いし(苦笑)作品の価値観が時代の流れに左右されそうなので、

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だったら、淡々と話が進む地味な映画ながらも、いつまでも安心して観れるであろう英国王〜が、

アカデミー賞の複数の部門の最優秀賞を獲得したの納得、というかですね。

しかし、コリン・ファースが最優秀主演男優賞に選ばれるなら、

劇中長い時間を占めたコリン・ファースとの二人芝居のシーンを完璧に演じきった、

ジェフリー・ラッシュの存在感と独特の味に対して、最優秀助演男優賞をあげてもよかったんじゃないか?とも思ったんですけど、

今日から公開されるという『ザ・ファイター』はどんな感じなんでしょうね…

さてさて。

この映画で、主演の二人の演技の次に、僕が印象に残ったところを書けばですね、

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今作のクライマックスシーンになっていたのはもちろん、

長いイギリスの歴史の中でも確実にターニングポイントになっているであろう、

ジョージがヒトラーのドイツとの開戦を国民に伝えるスピーチのシーンでさえも、

極力“おおごと”に見えない様に、登場人物を極力少なくしていて、

あたかも密室劇や舞台作品にアレンジできそうな演出をしていた点になりますかね。

変な話、三谷幸喜さんあたりなら、今作のコンセプトをベースにして、堂々と舞台化なり映画化しそうでしょ?(笑)

それはさておき、東日本の大地震と福島原発の一連の報道で気持ちが滅入っている方は、

是非この映画を観て優しい気持ちになっておく方がいいですよ、という事で…

『僕だという印を残しておかないとね』

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