先日は、映画『ツレがうつになりまして。』を観てきました。
今回はその感想を。
割れないことに価値がある…
※公式ホームページ
≪以下ネタバレ注意≫
今回はその感想を。
割れないことに価値がある…
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≪以下ネタバレ注意≫
『日輪の遺産』がアレだった佐々部監督が作っているのが引っ掛かる…という僕の不安はある程度は、的中していたなぁ。
映画としての完成度は微妙〜な印象はありますね。
原作のキモである、ハルさんとツレさんが醸し出すほんわかとした世界観だけは壊していなかったと思いますが…
うつ病云々は関係なく、要所要所で
・ハルさんの心臓の鼓動音
・満員電車の車内の雑踏の音
・納豆をかき混ぜる音
・ヘリコプターの音
・ツレさんがアレしかけた時の、シャワーが流れ続ける音
等、日常生活でも聴いた事がある音が、BGMの無い場面で強調される演出はされていましたけど、その演出自体にそこまで必然性は感じなかった(爆)
また、ツレさんはレコードでクラシック音楽を聴くのが趣味らしいのに、
劇中のBGMで数々のクラシック音楽が効果的に使われていたとは、お世辞でも言いにくい。
食事のシーンもあれだけあったのに、ツレさんの体調・味覚が回復したからこだわりのチーズを再び食べてみる、的なシーンは無かったから、これまた効果的に使われていたとは言いにくい。
あとこれは重箱の隅レベルのツッコミかも知れませんが、
退職したツレさんがちょっとずつ回復していくストーリーに、
うつ病を患ったハルさんの同級生のアンちゃんが、自殺で亡くなるエピソードを折り込んだタイミングは、観ていて
『えーっ、そこぉ!?』
ってなってしまった。
大杉蓮さんと余貴美子さんも、演技力の無駄遣いに見えたし。
もし監督が佐々部監督とは別の方でスタッフが違うメンバーだったら、もっと高評価されるべき映画になっていたのでは?とは思います。
ひょっとしたら僕の感想はこれに尽きるかも?
しかしながら、今作の主役は決して うつ病ではなく、あくまで宮崎あおいとぬふよし(堺雅人)さんの二人だ、という『軸』は最後までブレていなかった。
そうと言い切れるぐらいに、二人の演技は素晴らしかったなぁ。
数年後、何らかの形で三度この二人が共演する機会はあるんでしょうけど、それはそれで楽しみです。
ところで。
監督がどーこうは抜きにして、原作者の細川貂々さんが
『身近な人たちにだけでも うつ病がどういうものか?を知ってもらいたいという思いがきっかけだった』
と語っていた事に大いに納得できる様な…
そう。
うつ病のエピソードと、夫婦の仲を表現するエピソードのバランスのとれ方が心地よくて、
最終的にハルさんは劇的に成長する訳でもなく、
前記のどちらの方向にも針が吹っ切れていないストーリーだったのは、良かったですね。
大体ですね。
やろうと思えば、幾らでもツレさんの会社をブラック企業に描けたやろーし、
躁と鬱を繰り返すツレさんの、眠り続けるシーンは割愛して、カメ布団でエンドレスで泣き続ける様な、辛さが観る側に伝わる、重みのある難病物にもできたやろーし、
はたまた、ハルさんと行き違いがあったツレさんが、死のうとするエピソードをクライマックスにもできたやろーし…
って、幾ら原作の再現だとしても、ハルさんの教会でのスピーチと、
ツレさんの講演会と、
ハルさんの描いた宇宙風邪等のキャラ達が空を飛んでいくシーンを、
似た様な比重を置いて、中ぐらいのクライマックス3連発!みたいな構成にしていたのは、どないなもんなんかなぁ?
う〜ん…
僕は泣いたりはしなかったものの(他のお客さんの泣き声は聞こえましたが)ほっこりできる良い映画だったのに、こんなにツッコミどころばかりを書いてしまうとはなぁ…
こんなんじゃ、あきませんなぁ。
兄に激励されまくって絶望の淵に追い込まれた時のツレさんよりはマシですが凹みました。
こーなったら、イグアナか亀を飼って癒されますかね…
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映画としての完成度は微妙〜な印象はありますね。
原作のキモである、ハルさんとツレさんが醸し出すほんわかとした世界観だけは壊していなかったと思いますが…
うつ病云々は関係なく、要所要所で
・ハルさんの心臓の鼓動音
・満員電車の車内の雑踏の音
・納豆をかき混ぜる音
・ヘリコプターの音
・ツレさんがアレしかけた時の、シャワーが流れ続ける音
等、日常生活でも聴いた事がある音が、BGMの無い場面で強調される演出はされていましたけど、その演出自体にそこまで必然性は感じなかった(爆)
また、ツレさんはレコードでクラシック音楽を聴くのが趣味らしいのに、
劇中のBGMで数々のクラシック音楽が効果的に使われていたとは、お世辞でも言いにくい。
食事のシーンもあれだけあったのに、ツレさんの体調・味覚が回復したからこだわりのチーズを再び食べてみる、的なシーンは無かったから、これまた効果的に使われていたとは言いにくい。
あとこれは重箱の隅レベルのツッコミかも知れませんが、
退職したツレさんがちょっとずつ回復していくストーリーに、
うつ病を患ったハルさんの同級生のアンちゃんが、自殺で亡くなるエピソードを折り込んだタイミングは、観ていて
『えーっ、そこぉ!?』
ってなってしまった。
大杉蓮さんと余貴美子さんも、演技力の無駄遣いに見えたし。
もし監督が佐々部監督とは別の方でスタッフが違うメンバーだったら、もっと高評価されるべき映画になっていたのでは?とは思います。
ひょっとしたら僕の感想はこれに尽きるかも?
しかしながら、今作の主役は決して うつ病ではなく、あくまで宮崎あおいとぬふよし(堺雅人)さんの二人だ、という『軸』は最後までブレていなかった。
そうと言い切れるぐらいに、二人の演技は素晴らしかったなぁ。
数年後、何らかの形で三度この二人が共演する機会はあるんでしょうけど、それはそれで楽しみです。
ところで。
監督がどーこうは抜きにして、原作者の細川貂々さんが
『身近な人たちにだけでも うつ病がどういうものか?を知ってもらいたいという思いがきっかけだった』
と語っていた事に大いに納得できる様な…
そう。
うつ病のエピソードと、夫婦の仲を表現するエピソードのバランスのとれ方が心地よくて、
最終的にハルさんは劇的に成長する訳でもなく、
前記のどちらの方向にも針が吹っ切れていないストーリーだったのは、良かったですね。
大体ですね。
やろうと思えば、幾らでもツレさんの会社をブラック企業に描けたやろーし、
躁と鬱を繰り返すツレさんの、眠り続けるシーンは割愛して、カメ布団でエンドレスで泣き続ける様な、辛さが観る側に伝わる、重みのある難病物にもできたやろーし、
はたまた、ハルさんと行き違いがあったツレさんが、死のうとするエピソードをクライマックスにもできたやろーし…
って、幾ら原作の再現だとしても、ハルさんの教会でのスピーチと、
ツレさんの講演会と、
ハルさんの描いた宇宙風邪等のキャラ達が空を飛んでいくシーンを、
似た様な比重を置いて、中ぐらいのクライマックス3連発!みたいな構成にしていたのは、どないなもんなんかなぁ?
う〜ん…
僕は泣いたりはしなかったものの(他のお客さんの泣き声は聞こえましたが)ほっこりできる良い映画だったのに、こんなにツッコミどころばかりを書いてしまうとはなぁ…
こんなんじゃ、あきませんなぁ。
兄に激励されまくって絶望の淵に追い込まれた時のツレさんよりはマシですが凹みました。
こーなったら、イグアナか亀を飼って癒されますかね…
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コメント
コメント一覧 (2)
今回の彼はうつ病患者。でも実際にうつ病ってどういうものなのよというのは解らなかったそうで、彼なりに自分の中の弱い部分、即ち心の風邪の原因となりそうな部分を増幅して演じたそうです。
いずれにしても堺さんの演技の方向性はある程度決まってしまいますよね。
ここでリードする宮崎さん次第でこの夫婦の印象ががらりと変わってしまうわけで、やっぱりその辺りの絶妙な息の合い方はお見事だったなと思います。良い奥さんだよなぁ(笑)