原作も読んでなきゃドラマ版も観てない。

そんな状態で見たまんま感じた事を書けば…いろいろ詰め込み過ぎだった。

軸こそぶれてなかったけど、詰め込み過ぎだった。

だから、これがきっかけでドラマ版を観ようとまでは、正直思わなかったですね。

東野さんの作品って、どれもこんなんじゃないというイメージはあるのですが、何なんだかなぁ〜。

２時間ドラマでは定番っぽい連続殺人事件だった訳でも無いし、舞台も極端に広がる訳でもないのに、

淡々と、且つどんどんどんどん事件の幅が広がっていき関係者が増えていく。




それと同時進行で登場人物の秘密が明らかになるのに、最後まで真犯人がわからないストーリーはミステリーとして非常に見ごたえはあった。

その点は認めましょう。

役者さんもよかったんじゃないすかね。

事前には、ロングヘアーとしては多分最後になるであろう＆ロングヘアーでなければ重みに欠けていたであろうキャラを演じていたガッキー目当てやったけど(笑)、




アベちゃんの濃い〜演技と嫌な刑事キャラへの のめり込み方は観ていてやっぱり楽しかったし、

溝端くんも、アベちゃんに振り回された末に孫の手でしばかれるシーンも有りながらもよく頑張っていた(笑)

中井貴一さんの、決定的に家族とのコミュニケーションが不足している父親役も、そんなキャラを見慣れていないのを差し引いても味わい深かったし、

出番の数の割りにはやたら印象に残るキャラだった田中麗奈も、久々に観たけど良かったなぁ。

あっ、松重豊さんを含む捜査一課の３バカトリオの変な息の合い方も好きですね(笑)




でも…やっぱり詰め込み過ぎ。

先に映画化された東野作品『容疑者Ｘの献身』以上の

『幾何の問題と見せかけて実は関数の問題』

っぷりがあそこまで炸裂していたのは、本末転倒とまでは言いませんが、全体的にバランスがとれていなかった感じ。

やり過ぎに見えた。

オーラスの、中井貴一の息子さんが麒麟像で幻影を見るシーンなんて、僕の回りの女性の方は泣いていたけど

『作品冒頭で殺された人が、オーラスで幻影になって現れて自首をしようとする息子にエールを送るなんて、僕の中では無いわ』

と醒めてしまっていたし。

あの構成なら、ガッキーが絵馬を渡されるシーンと順番を逆にしてからＪＵＪＵの曲でエンドロールにしてほしかったぐらいで…




他には。

七福神巡りやら労災隠しやら妊娠やら東京のハナコさんやら三回忌やら。

アベちゃん＆溝端くんの二人だけではフォローできる訳が無いぐらいに、あっちこっちに捜査対象が飛び火しながら、

最終的には親子の絆に一番重きを置いていたのは全然いいんですけど、

それに観る側に気づかせるのが遅かった感があり『何だかなぁ〜』と思ったし、




その影響なのか、事件の背景の種明かしの再現に巻きが入っていたっぽく見えたのは、登場人物同士の人間関係も重視していた脚本だった筈なのにまずいでしょう。

大体、山口百恵さんの息子さんが、日本橋で偶然会った中井貴一さんを面識らしい面識は無いのに後ろをつけていく…

だなんて、アベちゃんの想像ながらも最悪レベルだった気がするし。

また、山口百恵さんの息子さんが麒麟像の監視カメラに写っていて、中井貴一とは一緒に居なかった事が明らかになる場面も違和感があった。

一応原作では、カメラの映像の検証の為にガッキーが呼び出される形で掘り下げられてる様ですが、被害者と被疑者の接点を証明する上で重要だった筈なのに、

その後の捜査会議が

『お前はどの線を追ってる!?』

でまとめられたのって、刑事ドラマとしては『ど〜なん、それ？』となってしまったし…




あっ『ど〜なん、それ？』で思い出した…黒木メイサはなぁ。

観ていた時は

『古民家風カフェであんな店員さんはなかなか居らんやろー(苦笑)』

ぐらいの印象しか残らなかったのですが、

観てきた翌日に『よりによって…』感満載の報道があったもんだから、引っくり返りそうになった。

ちなみに、パンフのインタビューを読んでいたら中井貴一さんについて↓の画像の様なコメントを残していたのですが、




リアルで生真面目な方らしい中井貴一さんなら怒りそうな、不義理感満載の籍の入れ方をするのって、『ど〜なん、それ？』って思った次第です。

ガッキーだけは、こんな籍の入れ方はしないでね、みたいな…

それでは今回はこの辺で。

生まれてくる子供のために、早く仕事が決まりますように…





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