今回は、区切りの第60回目にして、近代日本競馬史に残る とんでもないレースになった競馬・阪神大賞典について…

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オルフェーヴルは、星の数ほど居るサンデーサイレンス産句の中でも、気の悪さならトップクラスだったステイゴールドの子供で、ゴール後に鞍上を振るい落とした前科もある。

鞍上の池添も、気ぃ悪い馬に乗る機会が多いから免疫も乗りこなす技術もあるんでしょうけど、

3歳四冠馬の、凱旋門賞挑戦を控える古馬になっての緒戦となると話は別。

プレッシャーはかかっていたでしょう。

結局オルフェーヴルの気性は諸刃の剣みたいなもんで、

引退するまでは無茶苦茶強いけど、いつ何時・どんなレースでもあーいう事をやらかす(?)可能性はあるって事なのでしょう…

僕の感想はこんな感じ。

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変な話、実馬券を買っていない者的には、あそこまでデタラメで記憶に残る重賞レースなんて、年に1回あるかないかぐらいの筈やから、間違いなく貴重な経験はできました(笑)

それにしても。

一周目、馬込みに入れなかったオルフェーヴルが、和田に上手い事煽られて(?)ナムラクレセントをまともに追いかけていったのは、

武豊がディープインパクトの菊花賞について

『馬の頭がいいから、ゴール板が視界に入ると本能的に先頭になろうとした』

とコメントしていた事態が再現された様に見えた。

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しかし、四角前を前にして故障か?と疑うぐらいの急ブレーキがかかり外へ吹っ飛んでいったのに、

そこから巻き返してあわやの見せ場を作り、2着に入った一人相撲に関しては何が何やら状態だった。

一応、関テレの解説の坂口元調教師は

『馬が外らちを頼って走ろうとしたのでは?』

とコメントはしていたけど、GI級の馬が内らちならまだしも外らちをあそこまでして頼ろうとするなんて聞いた事がない。

野村克也監督の名言

『勝ちに不思議な勝ちあり、負けに不思議な負けなし』

も、今回ばかりは嘘やね(笑)

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なーんて事を、夜中にレース映像を観てそんな事を考えてた翌日。

柏木集保さんの解説を読んだら、オルフェーヴル以外の事をボロカスと言っていいぐらいにきつく書いていたのはびっくりしたなぁ…

確かに、有馬記念も大概なスローペースでしたが、これまでのレースで池添は他の馬を壁にしたりして必死で折り合いを付けれていたし、

勝ったギュスターヴクライは、枠順に恵まれたのを加味してもスローペースを見越してああ乗っていたんやから、

関係者もマスコミも、オルフェーヴルの敗因にスローペースを挙げるべきではないですよね。

坂口さんは、オルフェーヴルはこういうペースのレースは初めてだった、と解説はしていたけど、

むしろ坂口さんの立場なら

『何故今回は馬込みに入れる事ができなかったか?』

をやわらかい口調で疑問視すべきだったかもしれない。

現役騎手じゃないからそこまでいうのは気が引けたのか、

まさか、オルフェーヴルの単勝馬券を山ほど勝ってて頭の中が真っ白になっていたのかなぁ?

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さてさて。

池添と陣営に、柏木さんが書かれている様な前哨戦だから、的な慢心があったかまでは当人以外は誰にもわからない。

ただ

『(鞍上の抑える指示に)納得したオルフェーヴルは馬群から離れ、ブレーキを踏んで速度を落とし、レースをやめようとしたのである。オルフェーヴルは少しも逸走などしていない』

の決め打ちに関しては大いに賛同したい、というかですね。

本当に馬がパニクって逸走をしていたら、あんな短時間で減速と加速を切り替えるなんてパフォーマンスはできる訳ないでしょうし…ね。

よって。ここは思いきって、

『池添は池添だから、オルフェーヴルがああなっても仕方ない』

の一言で片付けときますかぁ!?ダメかぁ?(笑)

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とりあえず。

池江師以下厩舎スタッフは、弱点を晒したこのレース内容を見て天皇賞(春)に向けてどう調教をしていくのか?

池添は、再び同じ様な事をやったら間違いなく三冠馬から降板させられる状況下で、これまで通りの乗り方ができるのか?

また、ヒルノダムールと社長…

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は、不利を抜きにして今回の勝負所での反応を見る限り、天皇賞(春)本番での大化けは期待しない方が無難な気がするから軽視するとして…ね。

良い意味で今回の再現を狙うしかなくなった蛯名や和田を筆頭にして、

天皇賞(春)に騎乗する騎手達はどうオルフェーヴル相手に勝ちに行くのか?

という興味は俄然湧きました。

下手したら今春ではダービーの予想よりも、

天皇賞(春)に限れば下手したらマックイーンvsテイオーの“世紀の対決”や、97年・杉本清さんの魂を揺さぶった三強対決に近いぐらいの順位で、競馬ファンの間で盛り上がるかも…

って、改めて考えてみたら。

今回の件を受けて、皐月賞に向けて、十分にインパクトのある勝ち方をした筈の、ワールドエースとグランデッツァの影が随分薄くなったのは同情してます。

ありゃ、ある意味被害者ですよ!?

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まぁ、きさらぎ賞と若葉Sで手の内を全部見せた感があるワールドエースよりも、

休み明けで若葉S組よりもハイレベルな面子を蹴散らした上に、

牡馬クラシックの勝ち方をわかっているデムーロが乗るグランデッツァの方が、皐月賞もダービーも圧倒的に近いぐらいに有利な筈。

しかし、父・アグネスタキオンの悲しさで、いつ脚部不安が出るかわからない。

そこら辺のアンバランスさが盛り上がりに繋がるのかどうか…

って、皐月賞の前に。

それでは競馬好きの皆様、今度は高松宮記念でお会いしましょう!

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