先日は、映画『最強のふたり』を観てきました。今回はその感想を。

耳を舐めてもらうか…?

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※PC版ホームページ

≪以下ネタバレ注意≫


…素晴らしい映画でしたねぇ。大いに満足できました。

母親からも煙たがられている前科持ちの黒人のあんちゃん・ドリスが、

大富豪の身障者のおっちゃん・フィリップを特別扱いせずに介護をしていく内に独特の友情が生まれていく…

というシンプルなストーリー面の骨組みに、大富豪ならではのイベント(笑)はあったものの必要以上に肉付けをせず、

ふたりのこれまでの人生における悲壮感や、ふたりの一時的な別れ→再会を必要以上に煽らなかった事で、お互いの台詞がじんわりと心に染みてくる…

そんな良い人間ドラマだったと思います。

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実話がベースになっているからそーなっても当たり前とも言えますが、

監督なりプロデューサーの趣味によっては…ハリウッドなんかは特にそうですけど、実話がベースでも結構いじりまくるじゃないですか?

それをあまりいじっていないっぽいところが特に良かった。

それと、劇中のBGMはクラシックとポップスが入り乱れていながらも、全く違和感がない様な構成なり演出にしていたのも、作り手のセンスの良さを感じる事ができた。

フィリップのヒゲを剃る小ネタメドレーが思ったよりもクドかった関係で、

観るテンションが普通モードになってしまったもんだから大号泣!とまではいきませんでしたが、

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フィリップのデートの開始を見届けたドリスの背中からカメラが引いていくという、ラストシーンの素っ気なさはじんわりと泣けたもんなぁ〜。

僕がこの映画を観た昼の回は平均年齢が高めでしたが、女性の方が何人もすすり泣きをしていたのですが、それはそれで納得。

そーいう、シンプルというかいじらない点がフランス映画全体の味なのか何なのかはよくわかりませんが、

ハリウッドでリメイクされた時は、この映画ならではの良さがやり過ぎなぐらいに味付けされてそうで、普通に心配(苦笑)

ここからは、それだけよく出来たこの映画における、僕の中での唯一に近いぐらいの不満点を書けば…

ドリスに関してはですね、キャラ設定も脚本も完璧に作られていていて、上手く演じられていたと思うんですよ。

何でもドリスを演じた役者さんはコメディアンとしても活躍しているそうですが、大したもんだ。

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フィリップへの容赦のなさがむしろ粋に聞こえてくる会話はもちろん、

フィリップ周辺の人間との絡み+終盤の面接シーンも抜群に面白かったのも高評価しときます(笑)

あのキャラを重視していたのか?

過去に犯した罪に関しては実質スルーしていたり、家族関係の“複雑”さをドリスの喋りだけでさらっと流したり、

例の卵の返却でさえも付け足し程度の扱いに抑えていたのは、

あーいうやり方もあるんやねぇ、と観ていて勉強になったというか。

それだからこそ。

フィリップの下半身“以外”の方面で人間臭い面を、もうちょっとだけでいいから掘り下げていてほしかった。

実在の身障者がベースになっているからこそ、事前に取材をした上で、隠し味っぽく掘り下げる手もあったんじゃないか?と思った。

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さすがに事故の回想シーンまでは要らんけど、ドリスがあれだけ自分の事をさらけ出してたんやから、

フィリップがあれだけの大富豪になるまでの流れをイヴォンヌ辺りが喋るシーンがあっても良かった気がするし、

そこがスルーされてたからドリスが絵を描き、しかも売れたシーンの意図がいまいち伝わってこなかったし…絵を売った金で卵を買い直したのかなぁ…

あと、ドリスが面接に来るまでの間はフィリップがどれぐらい孤独で偏屈だったのか?を、

冒頭の緊急病院までのドライブシーンの後ででも折り込んでいても良かった気がするんやけどなぁ…

それが無いから、最初のデートの前に逃げた時のフィリップの胸中がわかりにくかった。

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わからないままでも、特に不満は無いけど…

そこら辺のアレンジは、ハリウッド版に期待しときますか…あれっ?(笑)

最後に、僕がこの映画で一番好きなシーンを書きますと、ベタな部類に入りますがフィリップの誕生日パーティーの後の、ドリスのダンスシーンでしょうか。

たったあれだけの人数だったけど、前後の演出が上手い&こーいう世界の映画だからこそ、インド映画ばりに壮大なダンスシーンに見えて凄くハッピーな気分になれた。

しばらく時間を開けて、また見直したいですね…

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