今回は、先週の金曜日に観てきた映画『北のカナリアたち』の感想を。
黙って手を差し出せばいい…
※PC版ホームページ
≪以下ネタバレ注意≫
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そもそも今年は、高倉健さん主演の『あなたへ』を観て、半年間も開けずに吉永小百合さんの主演作まで無理して観なくてもええやろーと思ってましたが、
『あなたへ』よりも、原作が伝えたかった(であろう)命の重さというテーマがはっきりしていた事で脚本に重みがあり、
例の事件に至るまでの流れもよく練られいて、豪華なスタッフに見合う完成度だった事で十分に満足できた。
序盤は同じ湊かなえさんの『告白』よりも多く、皆が告白しまくっていて
『んんん、こんな脚本って?』
となりましたが、後半の吉永小百合さんを軸にしたやりとりは素晴らしかったですね。泣けた。
それなのに今回は、まず不満だったところから書きます(笑)
それはもうねぇ。
場面が現在と20年前とで頻繁に変わるのに吉永小百合さんのビジュアルが全く一緒だったり、
実年齢では8歳しか違わない吉永小百合さんと里見浩太郎さんが、夫婦役ならまだしも親子役だったりと、
肝心の演技はともかくとして吉永小百合さん関連の設定が不自然を通り越してデタラメだったところに尽きますよね。
吉永小百合さんはあくまで女優であって、不老不死の妖精さんやないねんから(笑)
エヴァQやないけど、吉永小百合さん絡みの強引さが突き抜けていたよなぁ。
そらまぁ、はる先生が吉永小百合さんではなくて、例えば余貴美子さんとかならば、より凄い映画になっていた筈ですが、
東映創立60周年記念作という冠がある以上、吉永小百合さんは外せんかったんやろなぁ、と…
また、木村大作大先生が北海道・礼文島&利尻島の風景を、いつもの様に渾身の撮影をしていて、
その壮絶な風景とは逆の、子供たちの合唱による劇中歌のチョイスはセンスの良さを感じたのに、
要所要所でバイオリンが♪じゃーん!って鳴ったりして、音楽面でのアンバランスさがあったというか。それ以外の要素はどれも良かったなぁ。
とにかくですね。
はる先生と生徒一人一人との会話を通して、事件の真相が少しずつ明らかになっていくというベースを忘れそうになるぐらいに、
吉永小百合さんと20年後の生徒たちの演技合戦がハイレベルでねぇ。
しかもその一人一人のやりとりさえも、石橋蓮司さんの計らいがきっかけの、
クライマックスの岬分校での再会&合唱に向けての前振りでしかなかったという…
ただでさえ、ナオキとユカの和解の握手シーンで涙ぐんでしまったのに、
今にして思えば、分校でのシーンで更に泣かせる目的があったとしか思えないノブちゃんの“吃り”の設定もプラスされた上での、
森山未來くんの波乱の人生を象徴する絶叫シーンを観てしまうともう…ね。
言葉にならなかった。
今年は『苦役列車』で森山未來くんの強烈な演技を観て、
今度は吉永小百合さんの存在感さえも食う瞬間があった、森山未來くんの演技を観てしまうと『してやられました』としか言い様がないですね…
他の5人も良かったなぁ。
不倫をしている小池栄子の彼氏の奥さんが事務所に乗り込んできたシーンがコントっぽかったのと、
イサムくんの子役と松田龍平くんが似てないのは勘弁してほしかったけど、
比較的若い俳優さん達が、それぞれのキャラの人生を背負って寒い中であれだけ頑張って、ノブちゃんとの別れのシーンで更に泣かせてくれたら、
吉永小百合さんなり里見浩太郎さんなり、ユキオさんと同じく体調は良くないであろう柴田恭兵さんもきっと喜んでるんじゃないすかね。
これが、東映の邦画における主要キャストの役者さんの振り分けの変化に繋がってくれば、吉永小百合さんに寒い中で無茶をさせ続けた意義もあったのかも知れないですね…
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『あなたへ』よりも、原作が伝えたかった(であろう)命の重さというテーマがはっきりしていた事で脚本に重みがあり、
例の事件に至るまでの流れもよく練られいて、豪華なスタッフに見合う完成度だった事で十分に満足できた。
序盤は同じ湊かなえさんの『告白』よりも多く、皆が告白しまくっていて
『んんん、こんな脚本って?』
となりましたが、後半の吉永小百合さんを軸にしたやりとりは素晴らしかったですね。泣けた。
それなのに今回は、まず不満だったところから書きます(笑)
それはもうねぇ。
場面が現在と20年前とで頻繁に変わるのに吉永小百合さんのビジュアルが全く一緒だったり、
実年齢では8歳しか違わない吉永小百合さんと里見浩太郎さんが、夫婦役ならまだしも親子役だったりと、
肝心の演技はともかくとして吉永小百合さん関連の設定が不自然を通り越してデタラメだったところに尽きますよね。
吉永小百合さんはあくまで女優であって、不老不死の妖精さんやないねんから(笑)
エヴァQやないけど、吉永小百合さん絡みの強引さが突き抜けていたよなぁ。
そらまぁ、はる先生が吉永小百合さんではなくて、例えば余貴美子さんとかならば、より凄い映画になっていた筈ですが、
東映創立60周年記念作という冠がある以上、吉永小百合さんは外せんかったんやろなぁ、と…
また、木村大作大先生が北海道・礼文島&利尻島の風景を、いつもの様に渾身の撮影をしていて、
その壮絶な風景とは逆の、子供たちの合唱による劇中歌のチョイスはセンスの良さを感じたのに、
要所要所でバイオリンが♪じゃーん!って鳴ったりして、音楽面でのアンバランスさがあったというか。それ以外の要素はどれも良かったなぁ。
とにかくですね。
はる先生と生徒一人一人との会話を通して、事件の真相が少しずつ明らかになっていくというベースを忘れそうになるぐらいに、
吉永小百合さんと20年後の生徒たちの演技合戦がハイレベルでねぇ。
しかもその一人一人のやりとりさえも、石橋蓮司さんの計らいがきっかけの、
クライマックスの岬分校での再会&合唱に向けての前振りでしかなかったという…
ただでさえ、ナオキとユカの和解の握手シーンで涙ぐんでしまったのに、
今にして思えば、分校でのシーンで更に泣かせる目的があったとしか思えないノブちゃんの“吃り”の設定もプラスされた上での、
森山未來くんの波乱の人生を象徴する絶叫シーンを観てしまうともう…ね。
言葉にならなかった。
今年は『苦役列車』で森山未來くんの強烈な演技を観て、
今度は吉永小百合さんの存在感さえも食う瞬間があった、森山未來くんの演技を観てしまうと『してやられました』としか言い様がないですね…
他の5人も良かったなぁ。
不倫をしている小池栄子の彼氏の奥さんが事務所に乗り込んできたシーンがコントっぽかったのと、
イサムくんの子役と松田龍平くんが似てないのは勘弁してほしかったけど、
比較的若い俳優さん達が、それぞれのキャラの人生を背負って寒い中であれだけ頑張って、ノブちゃんとの別れのシーンで更に泣かせてくれたら、
吉永小百合さんなり里見浩太郎さんなり、ユキオさんと同じく体調は良くないであろう柴田恭兵さんもきっと喜んでるんじゃないすかね。
これが、東映の邦画における主要キャストの役者さんの振り分けの変化に繋がってくれば、吉永小百合さんに寒い中で無茶をさせ続けた意義もあったのかも知れないですね…
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コメント
コメント一覧 (2)
私も里見御老公様との親子役には驚きましたよ。
あとで掲示板など読んでると、その両者を見分ける唯一の方法は「髪型」だったんだそうですけどーw
わっからんよなーー。
吹雪の中での寒ぶそ〜なシーンなんて、素のおばあちゃん(「母べえ」ならぬ「バァべえ」by平野秀朗w)に戻ってましたし〜。
全般的にいいお話でしたが、一連の年齢ギャップ問題が脳裏を掠めて、その度に我に返ってしまったのは、マイナスポイントと言えましょうー。