昨日は、映画『脳男』を観てきました。今回はその感想を書いていきましょう。

お母さんはひげを生やしていますか?

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※公式ホームページ

≪以下ネタバレ注意≫


とりあえず、

惜しいなぁ〜

というのが率直な感想になりますかね。

縛りやトーマスさんが

『爆発シーンは日本映画離れした迫力があった』

と言われていたのもその通りだったし、

シンプレのナベちゃんが

『オススメだけどテーマは重い』

と言われていたのもその通りだった。

冷たい熱帯魚での でんでんさんやハスミンを“陽”のサイコパスやと強引に例えれば、

エゴも宗教色も無い、日本映画の基準なら究極レベルで“陰”のサイコパスキャラに思える入陶大威を瞬きをせずに演じきっていた生田くんの存在感には圧倒された。

変な話『ダークナイト』におけるヒース・レジャーさんみたいに、寿命が縮むんちゃうか?というぐらいの演技だったと思う。

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松雪さんの演技も相変わらずの高値安定っぷりだったし、えぐっちゃんも、現状では良くも悪くもアレしかない(?)という演技を貫き通していて偉いと思った。

主題歌といい各BGMといい、作品の世界観とマッチしていたのも感心した。

とにかくですね。

しょっぱなの路線バスの爆破シーンから緑川のアジト突入。

身柄を確保された鈴木一郎が感情が無い事が時間をかけて明らかになり、

入陶大威が鈴木一郎を名乗る事になるまでの人生が、時間をかけて明らかになる流れにおける、

一連の爆破シーン&バイオレンス系のシーンという“動”と、

生田くんと松雪さんの精神鑑定という名の演技合戦での“静”。

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こーいう、あまりにも極端なメリハリの付け方は素晴らしく、ありがちといえばありがちな

『正義とは何か、悪とは何か』

なテーマに深みを与えていた感じがして、個人的にはかなりツボにはまった。

そして、鈴木一郎の護送車が二階堂ふみ演じる緑川に襲撃されて、古の西武警察のクライマックスシーン級の大爆発があって主要登場人物の距離感がリセットされた時なんて

『こりゃ早くも2013年のベストワンかも?』

って思った。

あぁそれなのに、それなのに。

そこからが、事前には想像できないぐらいに無茶苦茶やったなぁ…

,△らさまに入陶大威と対抗するサイコパスにしようとしたっぽくて、

原作とはガラッと変えていた緑川のキャラ設定がトンデモ過ぎて、僕的には空回りしまくっていた様に見えた。

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何だありゃ!?あんなにしょっちゅうモルヒネ打ちまくってるのに、一人で大量の爆弾を製造して病院に忍びこんでセットするなんて、デタラメにも程があるやろって!?

それに加えて舌を切るとか訳わからん事やってるのに、入陶大威に共感するだなんてええ加減にせえよって、なぁ!?

△曚鵑任發辰董原作には無い(らしい)病院の爆破祭りによって前記の動と静のメリハリが台無しになって、

ハスミンがライフルじゃなくて爆弾を武器に変更したかの様なパニックムービーになってしまっていた。

あんな爆弾祭りにする必要は無かったやろって。

しかも、えぐっちゃんに足を撃たれてからの駐車場での緑川との一騎討ちでは、

入陶大威ってとんでもなく頭が良い筈なのに正面から自動車に はね飛ばされ続けただけやったから、

『感情が無い』という脳男本来の最大のポイントよりも『感情が無いから感覚も無い・だから痛みを感じない』という点が強調され過ぎていて、

『そこまで行ったら脳男やのうてターミネーターやんけ!』

とツッコミを入れたくなってしまった。

松雪さんの『あなたは殺人ロボットじゃない!』の台詞が、このターミネーター状態の伏線だったなんてありえんでしょ。

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はっきり言って。

生田くんと松雪さんとの演技合戦だけで、近年の日本映画の範疇を越える、

それこそ世界にも通用しそうなクオリティがあったんやから、

何故に、それ以外の複数の要素でも日本映画の範疇を無理矢理越えようとするんかなぁ?

プロデューサーさんか瀧本監督か脚本家さんか誰が欲張ったのかは知らんけど、そーいうのは贅沢過ぎると思うし、

折角の傑作候補がB級テイスト漂うバカ映画になりかけてましたよ(爆)

『だから今の日本映画はダメなんだよ!』

って劇中の えぐっちゃんみたいに叫びそうになったし(大袈裟)

結果的には、えぐっちゃんが緑川にとどめを差して入陶大威が姿を消して、

例の志村という名の悪に裁きを与えた上で、松雪さんに意味深な言葉を残しまくりながら改めて姿を消して本編が終わるという、

重い余韻の残し方で多少はリカバリーできていたから、救いはあったとは思うけど…

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あーあ、

『先生の過ちを見過ごす訳にはいきませんでした』

っぽく僕の思いのたけを文字にしたら少しはすっきりしましたよ、ええ(笑)

すっきりした後で書けば、いかにも続編が作られそうな終わり方でしたし、興業収益次第で作られるんでしょうけど、

続編があるならば、ハスミンvsでんでんさんvs脳男の3WAY戦…

ではなく、生田くんの演技に全てを委ねるぐらいに腹を括って、あまり何でもかんでもと欲張らない様にしてほしいわなぁ。頼むで、ホンマ。

『でもね、そんなもんじゃ救われない魂もあるんだよ…』

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