昨夜は、三谷幸喜さんの新作映画『清須会議』を観てきました。

今回はその感想を書いていきましょう。

これは評定ではなく戦だ…

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※PC版ホームページ

≪以下ネタバレ注意≫



三谷さんの映画だからこその豪華キャストで送る、舞台設定からして有り得ない突き抜けた時代劇コメディを期待していましたが、

登場人物は皆歴史上の人物で史実に基づいた出来事が忠実に描かれていた(多分)ので、演出面も含めてお世辞にも突き抜けていたとは言えず。細かいギャグもほとんど無かったし。

そーいう意味での違和感はあったけど、

『あー、三谷さんってこーいう長編映画も作れるんや』

とは思いましたね。

細かいギャグに関しては、先週SPECケツでクドいぐらい細かいギャグを見せられて辟易していた部分もあるから、今作ぐらい控え目の方がしっくり来たぐらいですし。

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もっとも、世間的な知名度があまり高くない登場人物なんかは、

既存のイメージをもう少し壊しにかかって、もっとメリハリを付けていても良かった様な気はしますが、

全体的には

『これはこれで観ていられたので良かったんじゃないでしょうか』

という言葉でまとめておきましょう。

しかしなぁ。

事前に『ステキな金縛り』であるとか『マジックアワー』を観ていたら物足りなさを感じる方はかなり多いんやろーなぁ、とも思いましたね。

僕は地上波のフジテレビ系列の番組はほとんど観ていないもので、

三谷さん作品恒例の過剰なまでのプロモーション活動は観れていないんですけど、

プロモーションの際にパンフレットの中のインタビューに掲載されていた

『この作品はけっしてコメディではないと思っています』

のコメントを何回も言っていれば、観る側も割りきれていた様に思いますがどーだったんでしょうね、みたいな感じです。

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ここからは『これはこれで有り』と言う僕ではありますが、一番不満だったところを書きますとですね…

それは、清須会議が終わってからの一悶着・二悶着のシーンが長過ぎたよなぁ…という点。

中盤の砂浜の旗取り合戦のやりとりも無駄に長かったよなぁ。

冒頭いきなり でんでんさんが出てきて突然巻物(?)を広げる形で本能寺の変と山崎の戦いをダイジェスト扱いにして、

できるだけ早く本編を始めようとしていたのは好印象を持ったので、

ならば会議以降の流れも巻物を使ってできるだけ簡略化する手もあったでしょうに…ねぇ。

ほんでもって。

会議が終わってからの流れを簡略化しない代わりに大きく時間をとっていたのが、

三谷さんがこの物語の登場人物に愛着があったからこその、ストーリーからフェードアウトする際の会話シーンだったりする。

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出てくるのは実在の人物ばかりだし、戦国武将ならではの腹に一物を持ちまくりの裏切り・裏切られの世界なのに会話を最重要視していた物語だからこそ

『できるだけ誰も悪役にしたくない』

的な気を遣うのもわからん事ないし、

武将達のダンディズムというか色気も伝えたかったならば評価しなきゃいけないんでしょうけど…

丹羽と池田が腹をわって話す前の宴会のシーンだったり、

前田利家と秀吉の会話の前の忍者の襲撃シーンだったり、

秀吉と寧が勝家に頭を下げに行く前の越前へと旅立つ行列のシーンは、巻物で省略しておくべきですよねぇ。

何かこう、いろいろやり過ぎていて、清須会議がクライマックスにはなりきれておらず、

お市と勝家が結婚する事が大どんでん返しになりきっていなかったのは、もったいなかったよなぁ…

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最後に、今作の良かったところをさらさらっと。

まずは、お市様と松姫の女優さんの原型がわからないぐらいに気合いが入ったメイクに見合う“怖さ”の描き方でしょうか。

寧(ねい)が観ていて非常に心地よい田舎者のおねーちゃんになっていたので、怖さが余計に際立っていた。

これはもう素晴らしかったですね(笑)

かたや男優さん。

基本、皆良かったとは思うんですけど、大泉先生に関してはやっぱり演技が上手いよなぁ、としか言い様が無い(笑)

秀吉の場合は、タッパがある大泉先生が演じたら“猿”の愛称が似合わないまま終わってしまったし、

そもそも清須会議の時に46歳だったそうなので、やっぱり竹中直人さん辺りが演じてほしかったけど、

それが無理だった場合の代打…

しかも長回しの台詞のシーンに耐えうる実質的には主役である代打!として割りきれば、ベターな人選だったと思う。

役所さんも、柴田勝家の濃さと男臭さと悲しさを極めて無難に演じてたんじゃないですかね。

でも、役所さんの時代劇出演というのもいい加減見慣れたから、新鮮さは無かったかな、と。

三谷さんがもしまた時代劇を撮る機会があるならば、役所さんとは別の役者さんを起用してもらいたいですね。

えーと今回はこんな感じです。

それではラッキョと金平糖と越前の米とカニを買いに行ってきます…

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