先日は映画『キック・アス ジャスティス・フォーエバー』を観てきましたので、今回はその感想を書いていきます。
毒じゃない、アドレナリンだ…
※PC版ホームページ
≪以下ネタバレ注意≫
毒じゃない、アドレナリンだ…
※PC版ホームページ
≪以下ネタバレ注意≫
まずは本題の前に。
前作『キック・アス』はですね、僕にとっては結構特別な映画なんですよね。
香川県では偶然東日本大震災の翌日から上映がはじまって、僕が観たのは地震の4日後。
地上波のテレビ番組は全部報道特番でCMは全部アレだった。
そんな時期に観たのが無茶苦茶極まりない『キック・アス』の前作だったもんだから、僅かな間ですが嫌な事は忘れられたし、
地震の影響が無かった地域に住んでいるならばこれまでと変わらぬ日常生活を送っていくしかない、と腹を括れたというか。
当然、その年に観た映画のベストワンはキック・アスだった。
そんなキック・アスの続編。
もちろん期待値はMAXでしたが、ジョニーAさんと にゃむばななさんの感想をパラパラっと読む限りどーにもこーにも微妙な完成度らしい(苦笑)
特別な作品の続編だからこそ、敢えて評価のハードルをかなり低めにして観てきた次第です。
それで、感想。
ぶっちゃけた話ハードルを低くして正解だった。
とにかくねぇ、マザー・ファッカー絡みのエピソード全般がとにかく品がなくて品がなくて品がなくて。
思いきりガキなのはデイブの成長を際だたたせる事ありきだったっぽいから別にええねんけど、それを除いても糞みたいな小物感全開の悪役やったなぁ。腹が立ったぐらい。
とはいえ、下ネタが嫌いって訳じゃないんですよ、僕。
劇中、男性器の名称をアホみたいに連呼するならするで下ネタとのバランスがとれるぐらいに、
下ネタ以外の台詞のやりとりとか演出はもうちょいビチーッとしていてほしかったんですよ。
今作に関してはやり方次第でアクションシーンで挽回してバランスをとる事も絶対できた筈なのに、僕は不十分だった様に感じたんですよね。
正義vs悪の団体戦なんか別に無くてよかった気がするし、百歩譲って団体戦にするなら『地獄でなぜ悪い』級の血の海地獄を描いていればまだ語れる映画になっていた筈なのに…
振り返れば、あちこちに致命傷があった様に思う。
そーいう意味では昨年観た『きっと、うまくいく』なんかは、ドリフレベルの下ネタとそれ以外のストーリーのバランスのとれ方が完璧だった。
『きっと、うまくいく』を観ていたら余計に今作はショッパく感じたんとちゃうかなぁ、とか思った。
また、マザー・ファッカーの次に品が無いゲロゲロシャワー(名前忘れた)の連発がオチになってしまった、ミンディがダンス部でどーこうののサイドストーリーにも全くノレなかった。
ステロイド呼ばわりされたアンちゃんとデートをするまでの流れをはしょり過ぎ。
あれじゃ、ゲロゲロシャワー有りきでダンス部がどーこうというやりとりを考えた様にしか思えないし…
まぁ、それはそれでキック・アスらしいっちゃあらしいから全否定はしませんが、この2点のノリに関しては僕には全く合わなかったなぁ。
Twitterでお世話になっている、スコット・ピルグリムが大好きな松本監督は
@matsu301 松本卓也
ちらほら目に入る評判よりも良かったぜ、キック・アス2。 前作の良い意味でBな臭いをもっと濃く漂わせていた。 彼らの青春は、業を背負う他ない哀しい運命。 そしてシリーズを続けていけばいくほど近親者や身を削るしかない。
2/26 23:00 Del RT 詳細
とコメントしていて、あぁマザー・ファッカーに関してはB級の要素を極端に強くした・でも強くし過ぎて空回りしたって事かもしれないなぁ、と一応納得はさせられたけど…ねぇ。
でも、その2点以外で今作のキモになっていた点はどれも好きなんですよね、僕(笑)
成長したミンディのエピソードは普通に良かったと思う。
何故かミンディがデイブのトレーナーを引き受けて最終的には路上講習をやる下りに思ったよりも時間を割いていたのは、良い意味でくだらなかったし、
ヒットガールとしてのアクションシーンも、前作ほど突き抜けるものと爽快感は無かったけど及第点は出せるし、
正義vs悪の戦争が決着してからの『ジャスティス・フォーエバー!』の雄叫びにヒットガールが加わるシーンなんか、ベタやけど感動した。
『ダークナイト』のパクりっぽくは見えたけど、ミンディがバイクで孤独な放浪の旅に出るラストのカッコ良さは、
ヒーローもの・ないしは特撮ヒーローものの王道パターンを踏襲していてシビれたぐらいやし(笑)
デイブ絡みの話も僕はどれも好きな部類に入るなぁ。
あーいうのはキック・アスじゃない!と言われたらそれは正にその通りかも知れませんが、
僕は、キック・アスは価値観が歪んではいるけど邪道のヒーローものの映画だと思っているので、有りなんですよねぇ。
ヒーローとしての孤独さとの葛藤と、ある意味一番弾けていたキャラだった様に思ったストライプス大佐をはじめとするヒーロー仲間の誕生、父親との確執、ナイトビッチとのお互いの素顔も知らないシュールな恋。
よもやの原作版デビルマンの魔女狩りを彷彿とさせるヒーロー狩りにより、父親が自分の身代わりになって殺された悲しみ、
そしてヒットガールとの別れの口づけ…
ミンディのダンス部云々をもっとまともな設定にして、どちからといえば突き抜けてる部類に入るエピソードにしといてくれたら、
デイブ絡みのシリアスなエピソードが際立っていて、もっと面白くなっていた筈なのに…
えっ?そうなったらマザー・ファッカーはどうなるんだって?
単純に、収監されているあのおっちゃんをスーパー黒幕の大極悪人にしてしまって、
マザー・ファッカーも好き勝手にやらせておきながらも、
最後にはマザー・ロシアが代理人としてマザー・ファッカーを裏切る形で容赦無くトカゲの尻尾の如く切り捨てる…みたいな展開にしてしまえば、第3作を作りやすかったと思うんやけどなぁ…
マザー・ロシアなんかは極めてわかりやすい悪役やったのに、それを生かしきれていなかったのも、あーもったいない…
いい加減長くなってしまったので最後に一言。
クロエちゃん、最高!(笑)
こちらの人気ブログランキングにエントリーしております。よろしければクリックをお願いします…
前作『キック・アス』はですね、僕にとっては結構特別な映画なんですよね。
香川県では偶然東日本大震災の翌日から上映がはじまって、僕が観たのは地震の4日後。
地上波のテレビ番組は全部報道特番でCMは全部アレだった。
そんな時期に観たのが無茶苦茶極まりない『キック・アス』の前作だったもんだから、僅かな間ですが嫌な事は忘れられたし、
地震の影響が無かった地域に住んでいるならばこれまでと変わらぬ日常生活を送っていくしかない、と腹を括れたというか。
当然、その年に観た映画のベストワンはキック・アスだった。
そんなキック・アスの続編。
もちろん期待値はMAXでしたが、ジョニーAさんと にゃむばななさんの感想をパラパラっと読む限りどーにもこーにも微妙な完成度らしい(苦笑)
特別な作品の続編だからこそ、敢えて評価のハードルをかなり低めにして観てきた次第です。
それで、感想。
ぶっちゃけた話ハードルを低くして正解だった。
とにかくねぇ、マザー・ファッカー絡みのエピソード全般がとにかく品がなくて品がなくて品がなくて。
思いきりガキなのはデイブの成長を際だたたせる事ありきだったっぽいから別にええねんけど、それを除いても糞みたいな小物感全開の悪役やったなぁ。腹が立ったぐらい。
とはいえ、下ネタが嫌いって訳じゃないんですよ、僕。
劇中、男性器の名称をアホみたいに連呼するならするで下ネタとのバランスがとれるぐらいに、
下ネタ以外の台詞のやりとりとか演出はもうちょいビチーッとしていてほしかったんですよ。
今作に関してはやり方次第でアクションシーンで挽回してバランスをとる事も絶対できた筈なのに、僕は不十分だった様に感じたんですよね。
正義vs悪の団体戦なんか別に無くてよかった気がするし、百歩譲って団体戦にするなら『地獄でなぜ悪い』級の血の海地獄を描いていればまだ語れる映画になっていた筈なのに…
振り返れば、あちこちに致命傷があった様に思う。
そーいう意味では昨年観た『きっと、うまくいく』なんかは、ドリフレベルの下ネタとそれ以外のストーリーのバランスのとれ方が完璧だった。
『きっと、うまくいく』を観ていたら余計に今作はショッパく感じたんとちゃうかなぁ、とか思った。
また、マザー・ファッカーの次に品が無いゲロゲロシャワー(名前忘れた)の連発がオチになってしまった、ミンディがダンス部でどーこうののサイドストーリーにも全くノレなかった。
ステロイド呼ばわりされたアンちゃんとデートをするまでの流れをはしょり過ぎ。
あれじゃ、ゲロゲロシャワー有りきでダンス部がどーこうというやりとりを考えた様にしか思えないし…
まぁ、それはそれでキック・アスらしいっちゃあらしいから全否定はしませんが、この2点のノリに関しては僕には全く合わなかったなぁ。
Twitterでお世話になっている、スコット・ピルグリムが大好きな松本監督は
@matsu301 松本卓也
ちらほら目に入る評判よりも良かったぜ、キック・アス2。 前作の良い意味でBな臭いをもっと濃く漂わせていた。 彼らの青春は、業を背負う他ない哀しい運命。 そしてシリーズを続けていけばいくほど近親者や身を削るしかない。
2/26 23:00 Del RT 詳細
とコメントしていて、あぁマザー・ファッカーに関してはB級の要素を極端に強くした・でも強くし過ぎて空回りしたって事かもしれないなぁ、と一応納得はさせられたけど…ねぇ。
でも、その2点以外で今作のキモになっていた点はどれも好きなんですよね、僕(笑)
成長したミンディのエピソードは普通に良かったと思う。
何故かミンディがデイブのトレーナーを引き受けて最終的には路上講習をやる下りに思ったよりも時間を割いていたのは、良い意味でくだらなかったし、
ヒットガールとしてのアクションシーンも、前作ほど突き抜けるものと爽快感は無かったけど及第点は出せるし、
正義vs悪の戦争が決着してからの『ジャスティス・フォーエバー!』の雄叫びにヒットガールが加わるシーンなんか、ベタやけど感動した。
『ダークナイト』のパクりっぽくは見えたけど、ミンディがバイクで孤独な放浪の旅に出るラストのカッコ良さは、
ヒーローもの・ないしは特撮ヒーローものの王道パターンを踏襲していてシビれたぐらいやし(笑)
デイブ絡みの話も僕はどれも好きな部類に入るなぁ。
あーいうのはキック・アスじゃない!と言われたらそれは正にその通りかも知れませんが、
僕は、キック・アスは価値観が歪んではいるけど邪道のヒーローものの映画だと思っているので、有りなんですよねぇ。
ヒーローとしての孤独さとの葛藤と、ある意味一番弾けていたキャラだった様に思ったストライプス大佐をはじめとするヒーロー仲間の誕生、父親との確執、ナイトビッチとのお互いの素顔も知らないシュールな恋。
よもやの原作版デビルマンの魔女狩りを彷彿とさせるヒーロー狩りにより、父親が自分の身代わりになって殺された悲しみ、
そしてヒットガールとの別れの口づけ…
ミンディのダンス部云々をもっとまともな設定にして、どちからといえば突き抜けてる部類に入るエピソードにしといてくれたら、
デイブ絡みのシリアスなエピソードが際立っていて、もっと面白くなっていた筈なのに…
えっ?そうなったらマザー・ファッカーはどうなるんだって?
単純に、収監されているあのおっちゃんをスーパー黒幕の大極悪人にしてしまって、
マザー・ファッカーも好き勝手にやらせておきながらも、
最後にはマザー・ロシアが代理人としてマザー・ファッカーを裏切る形で容赦無くトカゲの尻尾の如く切り捨てる…みたいな展開にしてしまえば、第3作を作りやすかったと思うんやけどなぁ…
マザー・ロシアなんかは極めてわかりやすい悪役やったのに、それを生かしきれていなかったのも、あーもったいない…
いい加減長くなってしまったので最後に一言。
クロエちゃん、最高!(笑)
こちらの人気ブログランキングにエントリーしております。よろしければクリックをお願いします…
コメント
コメント一覧 (2)
やはり製作陣が「キック・アスとは何者ぞ」というところで深く考えていなかったのでしょうね。
純粋に、いろんなタイプの強敵と闘うヒット・ガールの奮闘っぷりを見て行きたいですねーーーーー。ストーリーはこの際どーでもいいやーw