一昨日は中島哲也監督の映画『渇き。』を観てきましたので、今回はその感想を書いていきましょう。

あんたの娘は自由すぎるんだよ…

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≪以下ネタバレ注意≫

何と言いますか…

中島監督の『嫌われ松子の一生』と『告白』、あと園子温監督の作品を幾つか観ていた関係で、

登場人物は見事なまでにまともな奴が居なくて、最初から最後まで徹底してグチャグチャでグロテスクでナンセンスでバイオレンスで、

“渇き”を名乗りながらジメジメジメジメと湿りまくりの世界観自体は、受け入れられたんですよね、僕。

あー、これは深町先生による原作にしても、それを映像化してもこーいうもんなんやろなぁ。劇薬エンターテイメントとはよく言ったもんやなぁ…みたいな感じ。

3年前に加奈子にハメられて加奈子を追うアリスと、現代の加奈子を追う藤島の行動が例のホテルの一室でリンクしたのは『ほぅ…』となりましたしね。

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しかし。

後味が悪い・嫌な余韻が残るのは中島監督やからしゃーない的に割りきれたんですけど、

その中島監督の作品にしては、最後にどうこのストーリーを着地させるかの迷いが伝わってきて、

映像と音楽の両方の面でそれをゴマかそうとしていた感じで、

しかもそれが空回りしていたから終わらせ方が随分ショッパかったなぁ、と。

最後まで掘り下げているもんだと思っていた、親子のコミュニケーションって何だろう?的なテーマが ほったらかしになっていたのは『まぁ、そんなもんやろ』と割りきれたですが…ねぇ。

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映像面では終始汚ならしくてグロテスクで…

あと、もし薬物をキメていたらパーティーのシーンはこんな風に見えるのだろう的なサイケデリックなものもあったりして、

それらの中島監督の強烈なセンスというかこだわり?が一回りして、

ラストシーンが真っ白な雪山に辿り着いてしまう辺りは有りがちなものだったから

『それはど〜なん?』

と思い、そこは不満が残りましたね。

雪山のアレは単に原作の通りやとしても、仮に今作の監督が園子温だったならば、ばっさりとオールカットにするかチョー短くするんとちゃうかなぁ…

そう。

『もしこれが園子温監督だったら、こーいうグチャグチャな原作をどう描いたんやろ?』

と何回も考えさせられる様な映画だったのも、個人的には不満が残った。

まぁ、実際園子温監督だったとしてもBGMがクラシックばっかりになって、

車ではね飛ばすシーンが手・足・首が吹っ飛ぶ描写にチェンジされるぐらいでそんなに変わらないのかもしれませんが、それは横に置いといて(苦笑)

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特にですね。

わざとそーいう要らん事を考えてしまうキャスティングって、僕の中ではありえないよなぁ。

アレだったら藤島の奥さんの不倫相手は でんでんさんでも良かったんとちゃう?と思ったぐらい(笑)

とにかく園子温監督の作品に出ていた役者さんを複数引っ張り出したのを、中島監督はよくOKを出したもんだと感心…

いや、訂正。ちょっと呆れた。

エグい役どころでも、釣り針に中島監督の名前があれば、過去の中島監督の作品の出演歴の有無に関わらず飛び付いて来る役者さんはいっぱい居るでしょうに…ねぇ。

そーいう意味では縛りやトーマスさんが

『こんな子どうやって見つけてきたんや!?』

と言っていた小松菜奈は確かに凄かった。それは認めましょう。

エロさは無かったものの、初の映画出演ながらもここまで笑顔を振り撒きながらイカれたバケモノ役をやりきったら、今後の仕事でかなり苦しむんでしょうけど…

とにかく凄かった、うん(汗)

主演の役所さん。

諸般の事情があって尋常でないテンションの演技だったのは想定内でしたが、ずっとあのテンションのまま突っ走っていたのは凄かった。

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中谷美紀さんは…

中島監督の好みなんでしょうね、みたいな。橋本愛はもうちょっと観たかった(笑)

まー、この作品に関してはこんなもんかなぁ。

とりあえず、もしも中島監督が『冷たい熱帯魚』『地獄でなぜ悪い』をリメイクしたら一体どんな風になるのだろうか?等という無駄な想像をしながら、この記事を締めさせていただきます。

自由って怖いんだよ…

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