先日は映画『幕が上がる』を観てきたので、今回はその感想を書いていきましょう。

なお、天龍源一郎やヒゲの藤村氏以下本広監督作品ならではのチョイ役については書いていないので、あらかじめご了承下さい。

でも、やめる理由はもっと無い…

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※PC版ホームページ

縛りやトーマスの斜陽産業 一生に一度、この原作に出会えた奇跡『幕が上がる』

≪以下ネタバレ注意≫



今年のさぬき映画祭の目玉であり、縛りやトーマスさんから早い段階から薦められていたこの一本。

確かに素晴らしかったですねぇ。

目指す目標は高いのに、演劇部の仲間同士の言い争いや対立は無い。

登場人物の中に男性はムロツヨシさん以外にほとんどいない。

その為高校時代ならではの色恋沙汰も無い。

悪い奴なんて誰一人出てこない。

人の死はもちろん、病気を患ったりの展開も無い。

起承転結における“転”として吉岡先生がストーリーラインからいきなり消えたものの、

それを除けばストーリーにメリハリを付けやすい様々な要素を削ぎ落としていた、

シンプル極まりない『幕が上がる』という名の青春の世界。

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その世界における ももクロの皆さんが健気に演じていた、受験生なのに前しか見ていない演劇部のメンバーが キラキラキラキラキラキラキラキラ!と発し続けていた光と、

途中で消えた事もあってか逆に ももクロの皆さんを食う存在感があった黒木華演じる吉岡先生による、これ以上無いぐらいに爽やかな師弟関係が発していた光。

ほんでもって、その光のコラボ?を際立たせる様にそうしたとしか思えないぐらいほとんどのシーンは屋内で撮影されていたのも印象に残った。

数少ない野外ロケも静岡ののどかな風景だったり、田舎者からすれば無茶苦茶幻想的に見えた夜の高層ビル街でのロケだったり…

『銀河鉄道の夜』を絡ませる等して、そんな光の輝きを保ち続ける事を徹底していた原作と本広監督以下制作スタッフ。

正直、平田オリザさんによるワークショップやら何やらを経て女優モードの ももクロの皆さんの演技力が上達していく過程はあんまりピンと来なかったけど…

まぁ、上達っぷりを伝える為か、順録りだったっていうエピソードはすげーと思いましたが。

とにかく、普段仕事でしんどい事ばかりあって、現実逃避でプロレスや競馬を見続けていて、すっかり くすんでしまった僕の目にはそんな文部省も認めた『幕が上がる』の光は眩しすぎた。

よって泣いたりする事は無かった…なんてな。

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それとですね。

冒頭の高校演劇の大会概要の説明をするナレーションの段階で、大会の結果が出ないまま物語が終わる事が想像できたのは僕の好みではなかったけど、それでも非常に心に残る映画になりましたね。

本広監督、今度という今度は やりおりましたなぁ(笑)

うどん脳くんが ねじ込まれていた さおりの夢の中のシーンで、

わざわざ嫌われ松子〜っぽい描き方をしてんじゃねーよ、とは思いましたが、

数ある本広監督の作品の中でも僕が好きな、サマータイムマシン〜と曲がれ!スプーンを越えていたのは間違いない、ということで。

ここからは、今作における ももクロについて。

周りにモノノフの方は何人もいますが、個人的には毎週のラジオと月一のスカパーのフォーク村をチェックしているぐらいであまり詳しくなかった訳ですが、

この映画を観て一応顔と名前が一致する様になった…気がする(笑)

さおりと中西さんが、夜の駅で電車を待つ時の会話のシーンなんて地味に好きやし(笑)

とりあえずエンディングのあの曲の着うたは今度ダウンロードしてみよう、とは思ったなぁ。

AKB48のドキュメンタリーを何作観てもそーいう感情は特に生まれなかったんやから、これだけでも十分な進歩なんですよって話で!?

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さてここからは。

女優としての ももクロについて書きますが…

さっきも書きましたが、いかんせん

『最後に勝つのはちゃんと計算された演技だけ』

『答えは全て稽古場にある』

『やはり私は教師ではなく役者でした』

等の台詞がハマっていた黒木華の師匠っぷりのカッコ良さが強烈だったので、

スターダストは ももクロには無理な背伸びをさせず『幕が上がる』の舞台版が終わったら、

よっぽど彼女達にハマる企画なり原作なりが持ち込まれるまで、女優モードは封印してもいいんじゃないすかね?そうじゃないと早見あかりも気ぃ悪いでしょうし!?

と要らん事を書いて、この記事を締めさせていただきます。

いつかあなたの舞台にたちたい…

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