今回は、封印こそされてはいないものの、多分あっという間に削除される筈だから、

ネットで観るのはこれが最初で最後になるのだろう、と覚悟をして観たこちらの作品の感想を…

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いやぁ、放送上はこの回の前の週に放送された『狂鬼人間』が、あまりにもアレで後味が悪かっただけに、

この『京都買います』はその反動込みながらも、凄く完成度が高い作品だった様に感じました。

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これは『怪奇大作戦』全体を通してかも知れませんが、当時放送された時間帯からして視聴者層のメインは子供達だったのに、

それを完全無視していたストーリーの味わい深さは文句なしでしょう。

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実相寺さんの作品って、暗くて難解でシュールな物が非常に多いイメージがありましたが、こんなファンタジーの方向に針を振った作品もあったんですね。勉強になりました。

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肝心のストーリー(詳細は各自調査)以外にも、京都とは全く関係ない曲ながらも当時の京都の風景にハマっていた、しみじみ感満点のBGMと、

怪奇大作戦にはなくてはならない筈の、SRIメンバーや主犯である教授の出番をぎりぎりまで抑えて、

更にメインの二人の台詞のやりとりさえも制限していた事から生まれたであろうあの演技の間合い。

うん、素晴らしかったと思います。

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仏像に魅せられたミヤコの如く、この『京都買います』の世界観に魅せられて『京都買います』の研究ホームページを立ち上げた方の気持ちもわかるなぁ…

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さて、ここからは今作の大オチを観て感じた事を書きますかね。

愛する京都が人間によって汚された事で人間が嫌いになり、あれだけ魅せられた仏像をまるでリスペクトしない京都という街全体を憂い、

自分と同じ様な思いを抱いていた筈の人間に、一瞬心を開いたらすぐに裏切られて、

そのショックで更に仏像への思いが強くなり、遂には自らが仏像になってしまう…

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尼さんになっていたミヤコが、ほうきを持ったまま仏像になるという、まさかのシーンは失笑もんではありましが、

これを観た時僕は、竹内義和先生が19年前に書いた短篇小説『どうして、こんなに悲しいんだろう』の主人公が、

愛してやまない浅香アイの事を考え過ぎて、自らが浅香アイになってしまい(以下略)

というのと思い切りダブりました。

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『どうして〜』は浅香アイになったすぐにサイコ系の話に変化していくから、竹内先生が『京都買います』をパクった!とは決して言いませんが、巧い事自己流にアレンジしてるなぁ、と。

聞けるもんなら、竹内先生に『京都買います』について聞いてみたいところです。

さて、この前は『怪奇大作戦』同様に小さい頃たまたま再放送を観て、恐い思いをした『加山雄三のブラックジャック』の当時の映像を観て、鼻で笑わせてもらったり、

JRAがSS旋風とバブル景気で舞い上がっていた96〜97年当時のCM集(モックン&鶴田真由出演)を観て感動させられたりなんかしたりと、

今度ネカフェに行った時には、ユー何とかチューブやニコ何とかでどんな言葉で検索をして、自分の過去の記憶をほじくり返してみましょうかね…(笑)


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