先日は、映画『十三人の刺客』を観てきました。
これがまぁ何と言いますか…

※公式ホームページ
《以下ネタバレ注意》
これがまぁ何と言いますか…

※公式ホームページ
《以下ネタバレ注意》
エンターテイメントとしては、良くも悪くも
『お前らやり過ぎやろ!?』
の言葉を送らざるを得ない、いろんな方向に針を振り切ったエクストリームな映画でしたね〜。
これはもはや、時代劇であって時代劇ではないですよ(笑)
時代劇はもっと様式美がありますもん。
ここまで男臭くて泥臭くて血生臭い映画は、なかなか女性には奨められない。
実は女性ほど、こーいうのが好きなのかも知れませんが(苦笑)
売り文句になっている、ラスト50分の戦(いくさ)のシーンはもちろん、
戦(いくさ)に至るまでの流れも含め、終始異様なまでのじりじりとした緊張感と熱気が同居してましたね。
基本的に、僕自身こーいう熱さは嫌いではない。

戦(いくさ)が終わって本人は望んでいなかったのに生き残ってしまったらしい、
山田くん演じる新六郎の
『どうしようもないぐらいの虚しさ』
を漂わせながら宛てもなく歩いているところの描き方と戦(いくさ)のシーンとの、メリハリの付け方は本当凄いと思った。
山田くん自体は、もっと弾けてほしかったけど…。
でも、映画に詳しい方が観れば『これぞ三池崇史ワールド!』を言い切るであろう残酷でゲスい描写・演出が、
これでもか!というぐらい随所に折り込まれていて、これが何とも…

多分皆そうでしょうけど、
戦(いくさ)のシーンでもないのに唐突に『キャタピラー』のパクりのシーンが画面に大映しになったり、
大ベテラン俳優の岸辺一徳さんが、菊門を貫通されて雄叫びをあげる!シーンなんかはどん引きしてしまいました(悲)
一応テレ朝がかなりの額の出費をしているらしいのに、
地上波で放送する時にはカットせざるを得ないシーンを、劇場公開時にそのまま上映させたのは
『テレ朝はどんだけ器量がデカいねん?』
と呆れつつ、
残酷でゲスいシーンでも
『地上波?そんなもん知るかボケ!』
という声無き声が画面から聞こえきそうな勢いでやりきった三池監督の事を、ある意味認めていますけど…ね。

市村正親さんの首チョンパ→サッカーであるとか、これまた首チョンパになってしまう稲垣ゴローちゃんの凶行の数々等の重要なシーンが霞むぐらいに、
本編とはあまり関係ない、前記のキャタピラーや岸辺さんのシーンをやりきっていたり、
宣伝番組で
『これは究極のファミリー映画ですかね…』
と言うのは勘弁してほしかったなぁ、なんて思ったり。
三池監督への感情は、かなり複雑なところです。

さてこの映画。
ストーリーに関しては、あまり語る必要もないかと思ってます(爆)
どーせ三池監督が、1963年版をありえないぐらいに拡大解釈してるでしょうから、どちらかと言えばどーでもいいのかも知れないなぁ。
『大儀』
『泰平の世』
『人を斬った事が無い』
とかが裏のキーワードであるかの様に見せて、
戦(いくさ)のシーンがまず壮絶なゲリラ戦から始まったり、
クライマックスの役者さんと市村さんの一騎打ちが、相撲でいうところの“けたぐり”が実質的なフィニッシュになってしまうのは
『何だかなぁ〜』
とは思いましたが、それも
『小細工は要らん!』
『斬って斬って斬りまくれ!』
の、カッコいい役所さんの雄叫びの前振りだった訳ですし。
よって、ここからは役者さんについて…

って、何といっても稲垣ゴローちゃんの怪演から触れるのが筋なんでしょうね。
冒頭から喜怒哀楽を顔に出さず惨殺を繰り返しつつ、食事のシーンではワイルド極まりない食べ方をするところからして、既に鳥肌ものでしたが、
初めて本格的な戦(いくさ)を目の当たりにして少しだけ嬉々とする…この微妙なさじ加減が抜群に良かったイカれっぷりが、実にサマになっていた。
ボソッと
『迷わず愚かな道を往け』
耳打ちするシーンなんて拍手もんでしたし。
ついでに書けば、これだけ悪いキャラを演じるゴローちゃんがリアルに逮捕(以下自粛)

思い返せば。
かつてのサイキック青年団の中で、誠さん&竹内先生が
『最近の若い役者さんは、CM契約とかの兼ね合いがあるから悪役を積極的には演じたがらない。
しゃーない部分はあるけど、演技が巧いなら絶対オイしい筈なのになぁ』
と、邦画業界のある意味だらしない現状を憂いていたのですが、
CMとか知名度の面では双六で言うところの『あがり』に間違いなく到達していた稲垣ゴローちゃんが、
その現状に一石を投じる形になるとは、なかなか予想できなかったでしょう。
今後もゴローちゃんはもちろん、他の若い役者さんも悪役に積極的に挑んでほしいものです。いやマジで。
他の役者さん…
そんな暴君・ゴローちゃんに忠義を貫き通した市村さんも物凄い存在感があったけど、
十三人の刺客、一人一人について書くのはさすがに無理がある。

よって、この場では古田新太さんについてだけ触れましょう。
仲間に加わるまでは期待通りの曲者っぷりだったのに、
戦(いくさ)になってから最期を遂げるまでは、死に方が(この映画にしては)普通だったので、いまいちだったかなぁ。
首チョンパであるとか、野人みたいに首に小太刀が突き刺さる死に方こそ相応しかったのに、みたいな。
今後の古田さんの活躍に期待したいです!?
はい、長くなりましたが、今回はこんな感じですね。
最後に一言。
侍とは、本当に面倒なものよ…


こちらの人気ブログランキングにエントリーしております。よろしければクリックをお願いします…
『お前らやり過ぎやろ!?』
の言葉を送らざるを得ない、いろんな方向に針を振り切ったエクストリームな映画でしたね〜。
これはもはや、時代劇であって時代劇ではないですよ(笑)
時代劇はもっと様式美がありますもん。
ここまで男臭くて泥臭くて血生臭い映画は、なかなか女性には奨められない。
実は女性ほど、こーいうのが好きなのかも知れませんが(苦笑)
売り文句になっている、ラスト50分の戦(いくさ)のシーンはもちろん、
戦(いくさ)に至るまでの流れも含め、終始異様なまでのじりじりとした緊張感と熱気が同居してましたね。
基本的に、僕自身こーいう熱さは嫌いではない。

戦(いくさ)が終わって本人は望んでいなかったのに生き残ってしまったらしい、
山田くん演じる新六郎の
『どうしようもないぐらいの虚しさ』
を漂わせながら宛てもなく歩いているところの描き方と戦(いくさ)のシーンとの、メリハリの付け方は本当凄いと思った。
山田くん自体は、もっと弾けてほしかったけど…。
でも、映画に詳しい方が観れば『これぞ三池崇史ワールド!』を言い切るであろう残酷でゲスい描写・演出が、
これでもか!というぐらい随所に折り込まれていて、これが何とも…

多分皆そうでしょうけど、
戦(いくさ)のシーンでもないのに唐突に『キャタピラー』のパクりのシーンが画面に大映しになったり、
大ベテラン俳優の岸辺一徳さんが、菊門を貫通されて雄叫びをあげる!シーンなんかはどん引きしてしまいました(悲)
一応テレ朝がかなりの額の出費をしているらしいのに、
地上波で放送する時にはカットせざるを得ないシーンを、劇場公開時にそのまま上映させたのは
『テレ朝はどんだけ器量がデカいねん?』
と呆れつつ、
残酷でゲスいシーンでも
『地上波?そんなもん知るかボケ!』
という声無き声が画面から聞こえきそうな勢いでやりきった三池監督の事を、ある意味認めていますけど…ね。

市村正親さんの首チョンパ→サッカーであるとか、これまた首チョンパになってしまう稲垣ゴローちゃんの凶行の数々等の重要なシーンが霞むぐらいに、
本編とはあまり関係ない、前記のキャタピラーや岸辺さんのシーンをやりきっていたり、
宣伝番組で
『これは究極のファミリー映画ですかね…』
と言うのは勘弁してほしかったなぁ、なんて思ったり。
三池監督への感情は、かなり複雑なところです。

さてこの映画。
ストーリーに関しては、あまり語る必要もないかと思ってます(爆)
どーせ三池監督が、1963年版をありえないぐらいに拡大解釈してるでしょうから、どちらかと言えばどーでもいいのかも知れないなぁ。
『大儀』
『泰平の世』
『人を斬った事が無い』
とかが裏のキーワードであるかの様に見せて、
戦(いくさ)のシーンがまず壮絶なゲリラ戦から始まったり、
クライマックスの役者さんと市村さんの一騎打ちが、相撲でいうところの“けたぐり”が実質的なフィニッシュになってしまうのは
『何だかなぁ〜』
とは思いましたが、それも
『小細工は要らん!』
『斬って斬って斬りまくれ!』
の、カッコいい役所さんの雄叫びの前振りだった訳ですし。
よって、ここからは役者さんについて…

って、何といっても稲垣ゴローちゃんの怪演から触れるのが筋なんでしょうね。
冒頭から喜怒哀楽を顔に出さず惨殺を繰り返しつつ、食事のシーンではワイルド極まりない食べ方をするところからして、既に鳥肌ものでしたが、
初めて本格的な戦(いくさ)を目の当たりにして少しだけ嬉々とする…この微妙なさじ加減が抜群に良かったイカれっぷりが、実にサマになっていた。
ボソッと
『迷わず愚かな道を往け』
耳打ちするシーンなんて拍手もんでしたし。
ついでに書けば、これだけ悪いキャラを演じるゴローちゃんがリアルに逮捕(以下自粛)

思い返せば。
かつてのサイキック青年団の中で、誠さん&竹内先生が
『最近の若い役者さんは、CM契約とかの兼ね合いがあるから悪役を積極的には演じたがらない。
しゃーない部分はあるけど、演技が巧いなら絶対オイしい筈なのになぁ』
と、邦画業界のある意味だらしない現状を憂いていたのですが、
CMとか知名度の面では双六で言うところの『あがり』に間違いなく到達していた稲垣ゴローちゃんが、
その現状に一石を投じる形になるとは、なかなか予想できなかったでしょう。
今後もゴローちゃんはもちろん、他の若い役者さんも悪役に積極的に挑んでほしいものです。いやマジで。
他の役者さん…
そんな暴君・ゴローちゃんに忠義を貫き通した市村さんも物凄い存在感があったけど、
十三人の刺客、一人一人について書くのはさすがに無理がある。

よって、この場では古田新太さんについてだけ触れましょう。
仲間に加わるまでは期待通りの曲者っぷりだったのに、
戦(いくさ)になってから最期を遂げるまでは、死に方が(この映画にしては)普通だったので、いまいちだったかなぁ。
首チョンパであるとか、野人みたいに首に小太刀が突き刺さる死に方こそ相応しかったのに、みたいな。
今後の古田さんの活躍に期待したいです!?
はい、長くなりましたが、今回はこんな感じですね。
最後に一言。
侍とは、本当に面倒なものよ…


こちらの人気ブログランキングにエントリーしております。よろしければクリックをお願いします…
コメント
コメント一覧 (1)
今度TVドラマでも悪役をするというし、しばらくはその路線で、精神を病んだワル道を突き進んでもらいたいモンデス。
もう「稲垣メンバー」の呼称は遠い過去。
これからは是非、「稲垣メンヘラー」でひとつ・・w
古田新太さんの死にざまとしては、やはり衣服を切り刻まれ、全裸のはだか侍となってケツから槍を串刺しにされて笑顔での昇天♪というのが見たかったッス。
あ、はだか侍ってーのは昔、深夜番組「ムイミダス」で古田さんがやってらしたキャラクターの一つデースw