先週は、2D字幕版で映画『ヒューゴの不思議な発明』を観てきました。今回はその感想を。

イザベル、冒険したくない?

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※PC版ホームページ

≪以下ネタバレ注意≫


本来ならば香川県での上映予定がなかったこの作品。

アカデミー賞効果だろうが、僕の周辺で観た方の評判も良いとなると、観れるんやったら『おかえり、はやぶさ』よりもこっちを優先するのが筋やろーと思い観てきた訳ですが…

ざっくりと書けばこの作品。

ありえないぐらいに絵を描くのが巧い機械人形をキーマンにして、

黎明期の映画の制作者をリスペクトする熱い思いと、子供の冒険&成長物語が交差する豪華二本立て!みたいな作品だった。

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でも、オムニバスにしてもいいぐらいに柱ごとの内容が違っていたのに、設定・構成・ストーリーのバランスがあんまり良くなかったかなぁ、というのが僕の率直な感想になりますかね。

でも、2Dでも当時の風景をファンタジーっぽく見せつつ深みを感じさせる映像技術と拘り…

マーティン・スコセッシ監督の素晴らしさは十分伝わってきた。

アカデミー賞で技術系の最優秀部門を軒並みかっさらうわって話で。

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当ブログの映画ネタを読まれている方ならば察しがつくとは思いますが(苦笑)、僕は3D作品だからといって素直に高く評価をしない様にはしているのですが、ヒューゴに関しては3Dで観ておくべきやったとちょっと後悔してます。はい。

さて、ここからは不満が残ったところを書いていきましょう。

まずは、ヒューゴ役のエイサくん。

時計台の中に住んでいて盗っ人がメインで生活をする相当なクソガキの設定なのに、

表情の作り方の面でそこまでクソガキに見えなかったのは違和感があった。

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また、ついこの前ものすごくうるさくて〜のトーマス・ホーンくんの、実質デビュー戦なのに難しい役柄を見事なまでに表現しきった名演技を観ていただけに、

エイサくんも、父親との台詞の長回しシーン等でもうちょい器用に立ち回ってほしかったというか。

もっとも歳相応の演技っちゃあ歳相応だった訳やけど、この二人とクロエちゃんはタメ歳だったりするので余計に気になった。

折角ヒットガールのクロエちゃんは頑張っていたのに勿体無かったなぁ…

鉄道公安官のおっちゃんの出番がかなり多かったのも なーんか、ねぇ。

そら、機械人形&ヒューゴを線路から救うという意味で必要なキャラだったのは最後まで観てたらわかるんやけど、正直うっとおしかった。

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入浴シーンであるとか、花屋のおねーちゃんと戦争がどーのこーのと会話をするシーンなんて、監督によってはカットもんやったやろーに…

ほんでもって、保安官のおっちゃんはその調子なのに、他の脇役はなかなかクセがあるベテランの役者さんが揃っていたのに、変にあっさりとした扱いになってたのは『えぇっ!?』ってなった。

特にジュード・ロウなんて、てっきり前記のものすごくうるさくて〜におけるトム・ハンクスぐらいに

“あくまで子供からの目線ながらも、ありえないぐらいに理想的な父親像”

を要所要所で小出しにしていくのかと思ってたらほとんど出てこないでやんの。がっかりですよ。

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じゃあ、さんざん悪口を書いた後で、良かったところを書きますか(笑)

…って言うても、良かったところはパパ・ジョルジュの一代記に尽きますかね。

第一次大戦で映画というジャンルが下火になって云々の下りは

『ホンマは、郡部から兵士の戦意を高揚させる映画を作らされるのが不本意やったからセットとスタジオを壊したんとちゃうのん?』

的な違和感こそありましたが、

機関車のアレをはじめとする当時の映画史の勉強になった事も加味すれば、

アカデミー賞の選考委員に媚を売り過ぎやろ?とツッコミたくなるぐらいに映画愛に溢れていた。

あれだけ真面目に掘り下げていたなら、パパ・ジョルジュのシーンの比率を増やしてほしかったぐらい。

これと来月公開の『アーティスト』がきっかけで、映画の黎明期をテーマにする作品が作られるプチブームが来るならば、それはそれで素晴らしい事だと思いますね…

ハッピー・エンドは映画の中だけだ。

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