昨日は、映画『ダークナイト ライジング』を観てきました。
死刑か、追放か。

※PC版ホームページ
≪以下ネタバレ注意≫
死刑か、追放か。

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結論から書けば、とりあえず、前々作のビギンズも前作のダークナイトも時間の都合で“見直せなかった”ことは、僕的には正解だったみたいで…
作品の冒頭にブルースが、前作でレイチェルを亡くした悲しみを引きずっていた事を理由のひとつにして、バットマンを封印しながら8年間も引きこもったのと同じ様に、
今作の内容そのものが、前作完成後にヒース・レジャーさんを亡くした事をずっと引きずっているもんだと決め打ちをしながら観ていたので、
ベインをジョーカーとはまた一味違う、独自の哲学を持つスーパーヒールテロリストの存在にしていく形で、
作品全体としてヒース・レジャーさんの存在を吹っ切ろうとしていた点は、素直に評価しましょう。

しかしながら。
また後で書きますが、ダークナイトにおける
『正義とは何か?悪とは何か?』
という重いテーマの、イカれた追求の仕方の緻密さ&エグさ、
そして話の風呂敷の広げ方のちょうどよさと今作とを比べたら…今作は正直しんどかったなぁ。
ヒース・レジャーさんを意識的に吹っ切ろうとしたけど、完全には吹っ切れていなかったというか。
大袈裟やけど、ベイン絡みで何かある度にジョーカーならば…って考えてしまった。
もちろん、常にジョーカーの事を考えていながらも、全体を振り返ればどう考えても
『物凄い映画だった』
という言葉は書かざるを得ない。脚本も素晴らしかった。

でも風呂敷を広げ過ぎて、ゴッサムが占領されて以降のストーリーが雑になっていた印象が強いですね。
幾らベインが地下に思い入れがあるからって、警察官が地下に生き埋めにした後はトドメをささず、
無警察状態なのに市民間の混乱がほぼスルーされていたり、副本部長までもが引き込もっていたのなんて、僕の中ではちょっとあり得ない。
結果論みたいになりますが、ゴッサムが占領される辺りを区切りにして、
ハリポタの最終章みたいな前後編ものにしてもよかったんとちゃうかなぁ。
そこまでの大作にする程クリストファー・ノーランのモチベーションが高まらなかったのかも知れませんが…

ベインについて。
どう見ても肉体派のモンスターなのに、エラい綿密な計画を練っていて、狙いの全容が見えてこないというギャップに、まず惹き付けられた。
しかし、話が進むに連れて“奈落”絡みの生い立ちが明らかになってきた辺りまではノレたのに、
あーいう形で黒幕がいた事が明らかになった時は
『それはちょっとないやろー』
とがっかりさせられた。
そりゃ、あの展開自体は全く読めませんでしたが、ベインが人らしく恋心を抱いていた事によって、
ベインがどれだけ悪い事をしても、ジョーカーの狂気にはどう転んでも勝てない印象が残ったのは、無茶苦茶残念に思った(あーいう形でトドメを差されたのもあるけど)
また、ベインに対して更にがっかりさせられた事はですね、
あーいう想像を絶する形で警察官を地下に生き埋めにして、
ゴッサムを孤立化させて時間をかけてじわじわ壊滅させようとしていたのに、
何だかんだいって最終的には核爆弾が切り札だったというストーリーは、
映画におけるテロリストとしては有りがちというかベタというか…

大体ですね、核爆弾自体が『いつ爆発しても…』という設定だったにも関わらず、
『太陽を盗んだ男』における原爆ばりに頑丈だったのはコントみたいで減点材料にせざるを得ないし(苦笑)
そりゃ、視聴に年齢制限がかかるのもOKならば、一瞬ですべてを吹き飛ばす核爆弾よりももっとエグい毒ガスや911っぽいもの等、
それこそ観る側が、監禁されていた時のブルースの様に、心の中でエンドレス&じわじわと引きずる手段で、
ゴッサム市民の心をへし折る様に内部から壊滅していく過程を表現できたのかも知れませんが、アメコミならばそれも難しいやろーし…
まぁ、それでも銅像はちょっとやり過ぎの感はあったけど風呂敷は畳めてはいたし、
題名に『ライジング』が付いていた理由も、半ば反則気味に無理矢理ロビンを登場させる事で納得はできましたけど…ねぇ。

ブルースに関しては特に無いかなぁ。
アルフレッドと別れるシーンはよかったけど、ジョーカーみたいな相手でなくてもそこまで印象に残らなかったり、
ブルース自らが犠牲になるベタな流れも、核爆弾の博士があーなった時点で
『あー、これしか無いんやろなぁ』
って思ってしまったし、ノーラン監督はハナからそーいう形で『伝説が終わる』事を決めていたって事なんでしょうね…
そんなブルースの代わりに実質的な主人公のポジションに居たジョン(ロビン)は非常にカッコ良かったし、
ゲイリー・オールドマンも、これはこれで彼らしさ爆発でカッコ良かった。
まぁ、サイキッカーとしては密かに
『実はゲイリー・オールドマンが全ての黒幕で一番悪い奴だった』
というサプライズ?に期待していたので、
スカされたのはちょっと残念でしたが、それはまた別の機会に(笑)

モーガン・フリーマンも元気そうで何より。
キャット・ウーマンは…
ブルースとの駆け引きなり言葉のやりとりは好きやし、
派手なアクションシーンはよかったけど、自称義賊ならばもっと義賊っぽく・ルパン三世における峰不二子なら峰不二子っぽくしてくれやって話ですよね(笑)
さてさて。
ノーラン版バットマンはこれで終わりましたが、何年後かにキャット・ウーマンかロビンが主人公のスピンオフの制作に期待をしておきますかね。
礼はまだ早い。いや、もう伝えられないかも…


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作品の冒頭にブルースが、前作でレイチェルを亡くした悲しみを引きずっていた事を理由のひとつにして、バットマンを封印しながら8年間も引きこもったのと同じ様に、
今作の内容そのものが、前作完成後にヒース・レジャーさんを亡くした事をずっと引きずっているもんだと決め打ちをしながら観ていたので、
ベインをジョーカーとはまた一味違う、独自の哲学を持つスーパーヒールテロリストの存在にしていく形で、
作品全体としてヒース・レジャーさんの存在を吹っ切ろうとしていた点は、素直に評価しましょう。

しかしながら。
また後で書きますが、ダークナイトにおける
『正義とは何か?悪とは何か?』
という重いテーマの、イカれた追求の仕方の緻密さ&エグさ、
そして話の風呂敷の広げ方のちょうどよさと今作とを比べたら…今作は正直しんどかったなぁ。
ヒース・レジャーさんを意識的に吹っ切ろうとしたけど、完全には吹っ切れていなかったというか。
大袈裟やけど、ベイン絡みで何かある度にジョーカーならば…って考えてしまった。
もちろん、常にジョーカーの事を考えていながらも、全体を振り返ればどう考えても
『物凄い映画だった』
という言葉は書かざるを得ない。脚本も素晴らしかった。

でも風呂敷を広げ過ぎて、ゴッサムが占領されて以降のストーリーが雑になっていた印象が強いですね。
幾らベインが地下に思い入れがあるからって、警察官が地下に生き埋めにした後はトドメをささず、
無警察状態なのに市民間の混乱がほぼスルーされていたり、副本部長までもが引き込もっていたのなんて、僕の中ではちょっとあり得ない。
結果論みたいになりますが、ゴッサムが占領される辺りを区切りにして、
ハリポタの最終章みたいな前後編ものにしてもよかったんとちゃうかなぁ。
そこまでの大作にする程クリストファー・ノーランのモチベーションが高まらなかったのかも知れませんが…

ベインについて。
どう見ても肉体派のモンスターなのに、エラい綿密な計画を練っていて、狙いの全容が見えてこないというギャップに、まず惹き付けられた。
しかし、話が進むに連れて“奈落”絡みの生い立ちが明らかになってきた辺りまではノレたのに、
あーいう形で黒幕がいた事が明らかになった時は
『それはちょっとないやろー』
とがっかりさせられた。
そりゃ、あの展開自体は全く読めませんでしたが、ベインが人らしく恋心を抱いていた事によって、
ベインがどれだけ悪い事をしても、ジョーカーの狂気にはどう転んでも勝てない印象が残ったのは、無茶苦茶残念に思った(あーいう形でトドメを差されたのもあるけど)
また、ベインに対して更にがっかりさせられた事はですね、
あーいう想像を絶する形で警察官を地下に生き埋めにして、
ゴッサムを孤立化させて時間をかけてじわじわ壊滅させようとしていたのに、
何だかんだいって最終的には核爆弾が切り札だったというストーリーは、
映画におけるテロリストとしては有りがちというかベタというか…

大体ですね、核爆弾自体が『いつ爆発しても…』という設定だったにも関わらず、
『太陽を盗んだ男』における原爆ばりに頑丈だったのはコントみたいで減点材料にせざるを得ないし(苦笑)
そりゃ、視聴に年齢制限がかかるのもOKならば、一瞬ですべてを吹き飛ばす核爆弾よりももっとエグい毒ガスや911っぽいもの等、
それこそ観る側が、監禁されていた時のブルースの様に、心の中でエンドレス&じわじわと引きずる手段で、
ゴッサム市民の心をへし折る様に内部から壊滅していく過程を表現できたのかも知れませんが、アメコミならばそれも難しいやろーし…
まぁ、それでも銅像はちょっとやり過ぎの感はあったけど風呂敷は畳めてはいたし、
題名に『ライジング』が付いていた理由も、半ば反則気味に無理矢理ロビンを登場させる事で納得はできましたけど…ねぇ。

ブルースに関しては特に無いかなぁ。
アルフレッドと別れるシーンはよかったけど、ジョーカーみたいな相手でなくてもそこまで印象に残らなかったり、
ブルース自らが犠牲になるベタな流れも、核爆弾の博士があーなった時点で
『あー、これしか無いんやろなぁ』
って思ってしまったし、ノーラン監督はハナからそーいう形で『伝説が終わる』事を決めていたって事なんでしょうね…
そんなブルースの代わりに実質的な主人公のポジションに居たジョン(ロビン)は非常にカッコ良かったし、
ゲイリー・オールドマンも、これはこれで彼らしさ爆発でカッコ良かった。
まぁ、サイキッカーとしては密かに
『実はゲイリー・オールドマンが全ての黒幕で一番悪い奴だった』
というサプライズ?に期待していたので、
スカされたのはちょっと残念でしたが、それはまた別の機会に(笑)

モーガン・フリーマンも元気そうで何より。
キャット・ウーマンは…
ブルースとの駆け引きなり言葉のやりとりは好きやし、
派手なアクションシーンはよかったけど、自称義賊ならばもっと義賊っぽく・ルパン三世における峰不二子なら峰不二子っぽくしてくれやって話ですよね(笑)
さてさて。
ノーラン版バットマンはこれで終わりましたが、何年後かにキャット・ウーマンかロビンが主人公のスピンオフの制作に期待をしておきますかね。
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