一昨日の夜には映画『神様のカルテ2』を観てきました。
今回はその感想を書いていきましょう。
千代…長い間ありがとう…

※PC版ホームページ
≪以下ネタバレ注意≫
今回はその感想を書いていきましょう。
千代…長い間ありがとう…

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≪以下ネタバレ注意≫
個人的に前作は全体的に ふわ〜っとしていて医者ものにしてはリアリティーは低そうだった上に、
淡々とした物語だった関係であまり心に響かなかったのですが、結局は他の方もそう感じた方が多かったのか?
続編はお客さんの入りがあまり良くないらしい。
そこまで僕が観た回は『こんなもんでしょ』レベルでしたが…
ところがところが。2は素晴らしかったなぁ。
前作がお気に召さなかった方こそ、是非2を観て欲しい、と声を大にして言いたくなる…
そんな作品でした。

イチさんを軸にした物語だった前作から、2はイチさん・貫川先生・進藤先生の3組の医師の夫婦の生き方と人間関係を描く構成になっており(進藤先生夫妻の比率は少なかったけど)、
淡々としたノリはそのままながらも3組の夫婦の紹介の仕方のテンポが良かった。
よって、主要登場人物とストーリーを際立たせる松本市の四季の風景だけは変わらないものの、それ以外はまるで違っていたのは、まず高評価しなきゃいけませんね。
パンフレットのインタビューでは、最初の段階で深川監督が自らプロデューサーに
『同じ道を登るのは面白くない』
と話したと書かれていましたが、前作も今作も同じ深川監督がメガホンをとっているなんて、信じられないぐらい(苦笑)
テンポの良さは別格扱いにして、それ以外で僕が良かったと感じたところ。
それは、21時5分の屋上のアレを筆頭にした ふわ〜っとしている部分の描き方と、
医療現場の底辺の どうしようもないぐらいシビアな現実の描き方のメリハリの付け方ですね。

後者に関しては、停電事件だけは不問になったものの、本庄病院の労働環境は改善されない(様にしか見えない)まま終わってしまいカタルシスは無かったのですが、
糖尿病の先生が強制退院させられるまでの下り等、やたらリアルにしたらふわ〜っした世界観を壊しかねなかっただけに、そのさじ加減は難しかった筈なんですけど、
今作に関してはその深刻さも貫川先生が天に召されるまでの過程をより『観ていて心に響く』ものにする為の前振りの枠に納めていた感があり、そこは見事だったんじゃないでしょうか。
まぁ、かなり好意的な見方をしていますが、それはそれとして(笑)
特に、しょっぱなに
『医療はボランティアではない、ビジネスだ』
とカマさせる事で、見た目のアクが弱い事務局長に対してヒール(悪役)のイメージ付けをできたのは大きかったんやろーなぁ。
かたや前者…

御嶽荘関連のシーンは正直物足りなかったかな?
貫川先生夫妻を招いての食事会のノリはこの作品らしくて好きですが、
せっかく怪優・濱田岳をキャスティングしていたのに、屋久杉くんが男爵共々かなり早い段階でフェードアウトしていたのは勿体なかった。
『あーいう作品だからこそ登場人物のその後を全部描いてほしい』
といったら極論になりますが、前作の桜の花びらが舞う中御嶽荘から卒業するシーンがやたら印象に残ったもので、今作でも屋久杉くん…
いや、屋久杉くんと糖尿病の先生&四賀さんのその後はさらっとでも触れてほしかった。
てっきりエンドロールで出てくるもんだと思ってましたが…

この流れで、あくまで素晴らしかった今作ながらも、僕が不満を感じたところを書きますとですね。
それは、非常に過酷な底辺の医療現場にいて常に寝不足な筈のイチさんが、眠りそうになる下りはありながらもビジュアル的に、またはメイク的には決してそうは見えなかったり、
柄本明さんらしさが炸裂していて、飄々としていながらも言葉に重みがあり、最後には奥さんに感謝の言葉を送る貫川先生のキャラは本当泣けましたが、
血液のガン・しかもそれが末期である事が発覚する前と後とでビジュアル的にはあまり変わらなかったのも、勿体なかったなぁ。
ついでに書けば、貫川先生が天に召される過程に重く比重を置いていた事との対比で、
ハルさんが出産するまでの下りにもうちょっと時間を割く手もあった様な気はしますが、
作り手側が、ハルさんの出産にイチさんが立ち合えないぐらいにハードな本庄病院の現状を伝える狙いがあったならば、不満として挙げるべきではないのかな…
ここからはビジュアルの話に戻って。
櫻井くんにしても柄本明さんにしても。
深川監督が、例えば櫻井くんに不精ヒゲを生やしたり目の下にクマを作る事をリクエストしたり、
柄本さんに役作りの為の減量をリクエストしたりしても、二人とも断らなかったと思うんやけどなぁ。
ん〜…
最後に、僕が印象に残ったシーンを挙げますと。
一番はもちろん21時5分の屋上のアレ。
あそこに関しては、原作ファンの方も満足できるんとちゃうかなぁ。

二番目は、進藤先生&イチさんが、貫川先生の奥さんに対して今後の無茶苦茶厳しい治療の方針と、全力で奥さんをサポートしていく意向を伝えた上で、
その話を聞いていた、池脇ちーちゃんら看護士さん達が無言で奥さんに存在をアピールしたシーン。
多分作り手側にそこで泣かせようという狙いは無かったんでしょうけど、
最初はようわからんかった進藤先生の詳細がこちらに伝わっていた事もあり、星がどーこうの前のそのシーンの段階で泣いてしまったぐらい。
三番目は、何とも言えない表情&無言で立ちすくむ姿からして貫川先生が亡くなった直後、イチさん・進藤先生・池脇のちーちゃんの3人は相当なショックがあった筈なのに、すぐに呼び出されて日常に戻れてしまうシーン。
医者としての宿命とはいえあれは悲しかったなぁ…
ん〜、やっぱり歳をとると涙もろくなってしまうなぁ…
それでは今作はこんな感じで。
現状の観客動員では神様のカルテ3が制作される保証はありませんが、そーいう『希望』を抱きつつこの文章を締めさせていただきます…


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淡々とした物語だった関係であまり心に響かなかったのですが、結局は他の方もそう感じた方が多かったのか?
続編はお客さんの入りがあまり良くないらしい。
そこまで僕が観た回は『こんなもんでしょ』レベルでしたが…
ところがところが。2は素晴らしかったなぁ。
前作がお気に召さなかった方こそ、是非2を観て欲しい、と声を大にして言いたくなる…
そんな作品でした。

イチさんを軸にした物語だった前作から、2はイチさん・貫川先生・進藤先生の3組の医師の夫婦の生き方と人間関係を描く構成になっており(進藤先生夫妻の比率は少なかったけど)、
淡々としたノリはそのままながらも3組の夫婦の紹介の仕方のテンポが良かった。
よって、主要登場人物とストーリーを際立たせる松本市の四季の風景だけは変わらないものの、それ以外はまるで違っていたのは、まず高評価しなきゃいけませんね。
パンフレットのインタビューでは、最初の段階で深川監督が自らプロデューサーに
『同じ道を登るのは面白くない』
と話したと書かれていましたが、前作も今作も同じ深川監督がメガホンをとっているなんて、信じられないぐらい(苦笑)
テンポの良さは別格扱いにして、それ以外で僕が良かったと感じたところ。
それは、21時5分の屋上のアレを筆頭にした ふわ〜っとしている部分の描き方と、
医療現場の底辺の どうしようもないぐらいシビアな現実の描き方のメリハリの付け方ですね。

後者に関しては、停電事件だけは不問になったものの、本庄病院の労働環境は改善されない(様にしか見えない)まま終わってしまいカタルシスは無かったのですが、
糖尿病の先生が強制退院させられるまでの下り等、やたらリアルにしたらふわ〜っした世界観を壊しかねなかっただけに、そのさじ加減は難しかった筈なんですけど、
今作に関してはその深刻さも貫川先生が天に召されるまでの過程をより『観ていて心に響く』ものにする為の前振りの枠に納めていた感があり、そこは見事だったんじゃないでしょうか。
まぁ、かなり好意的な見方をしていますが、それはそれとして(笑)
特に、しょっぱなに
『医療はボランティアではない、ビジネスだ』
とカマさせる事で、見た目のアクが弱い事務局長に対してヒール(悪役)のイメージ付けをできたのは大きかったんやろーなぁ。
かたや前者…

御嶽荘関連のシーンは正直物足りなかったかな?
貫川先生夫妻を招いての食事会のノリはこの作品らしくて好きですが、
せっかく怪優・濱田岳をキャスティングしていたのに、屋久杉くんが男爵共々かなり早い段階でフェードアウトしていたのは勿体なかった。
『あーいう作品だからこそ登場人物のその後を全部描いてほしい』
といったら極論になりますが、前作の桜の花びらが舞う中御嶽荘から卒業するシーンがやたら印象に残ったもので、今作でも屋久杉くん…
いや、屋久杉くんと糖尿病の先生&四賀さんのその後はさらっとでも触れてほしかった。
てっきりエンドロールで出てくるもんだと思ってましたが…

この流れで、あくまで素晴らしかった今作ながらも、僕が不満を感じたところを書きますとですね。
それは、非常に過酷な底辺の医療現場にいて常に寝不足な筈のイチさんが、眠りそうになる下りはありながらもビジュアル的に、またはメイク的には決してそうは見えなかったり、
柄本明さんらしさが炸裂していて、飄々としていながらも言葉に重みがあり、最後には奥さんに感謝の言葉を送る貫川先生のキャラは本当泣けましたが、
血液のガン・しかもそれが末期である事が発覚する前と後とでビジュアル的にはあまり変わらなかったのも、勿体なかったなぁ。
ついでに書けば、貫川先生が天に召される過程に重く比重を置いていた事との対比で、
ハルさんが出産するまでの下りにもうちょっと時間を割く手もあった様な気はしますが、
作り手側が、ハルさんの出産にイチさんが立ち合えないぐらいにハードな本庄病院の現状を伝える狙いがあったならば、不満として挙げるべきではないのかな…
ここからはビジュアルの話に戻って。
櫻井くんにしても柄本明さんにしても。
深川監督が、例えば櫻井くんに不精ヒゲを生やしたり目の下にクマを作る事をリクエストしたり、
柄本さんに役作りの為の減量をリクエストしたりしても、二人とも断らなかったと思うんやけどなぁ。
ん〜…
最後に、僕が印象に残ったシーンを挙げますと。
一番はもちろん21時5分の屋上のアレ。
あそこに関しては、原作ファンの方も満足できるんとちゃうかなぁ。

二番目は、進藤先生&イチさんが、貫川先生の奥さんに対して今後の無茶苦茶厳しい治療の方針と、全力で奥さんをサポートしていく意向を伝えた上で、
その話を聞いていた、池脇ちーちゃんら看護士さん達が無言で奥さんに存在をアピールしたシーン。
多分作り手側にそこで泣かせようという狙いは無かったんでしょうけど、
最初はようわからんかった進藤先生の詳細がこちらに伝わっていた事もあり、星がどーこうの前のそのシーンの段階で泣いてしまったぐらい。
三番目は、何とも言えない表情&無言で立ちすくむ姿からして貫川先生が亡くなった直後、イチさん・進藤先生・池脇のちーちゃんの3人は相当なショックがあった筈なのに、すぐに呼び出されて日常に戻れてしまうシーン。
医者としての宿命とはいえあれは悲しかったなぁ…
ん〜、やっぱり歳をとると涙もろくなってしまうなぁ…
それでは今作はこんな感じで。
現状の観客動員では神様のカルテ3が制作される保証はありませんが、そーいう『希望』を抱きつつこの文章を締めさせていただきます…


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コメント
コメント一覧 (1)
何となく学士殿が帰ってきての屋久杉クンとのトリオで何やらが次にあるような気がします。
というか、それが個人的な希望なんですけどね。