記事の題名でおかわりの通り、昨夜は『ルパン三世 カリオストロの城』デジタルリマスター版を観てきましたので、その感想を書いていきましょう。

大きくなりやがって…

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※PC版ホームページ

≪一応以下ネタバレ注意≫


先日の昭和29年版『ゴジラ』のデジタルリマスター版同様に きちんと見直したのは十何年どころか何十年ぶりか?というレベルだった事で新鮮に観れたんですけど、

オーラスの庭師のお爺さんの言葉をアレンジしたら“何と気持ちが良い”映画で、

何のことはない、ルパン三世シリーズにとって、またハヤオさんにとっても最高傑作やったなぁ、と。素晴らしかったです。

紛れもなくルパン三世ではあったけど、原作の世界観からかけ離れていながらも最高傑作になってしまった事で、

モンキー・パンチ先生が複雑な感情を抱くのも納得できたし。とは言え とにかく素晴らしいものが観れました。

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ただ惜しむらくは、ハヤオさんの作品らしく皆タバコを吸いまくりだったり、グスタフ衛士隊長が松重豊さんにそっくりそっくりだったり…

ではなく、本来ならばゲストだった筈のクラリスの可憐さ・麗しさと人ったらしっぷりが際立っていて(笑)、

しかも銭形のとっつぁんの例の台詞がその際立ち方にだめ押しをしていたもんだから、不二子の影が薄かったところ…かなぁ。

伯爵とクラリスの結婚式にテレビ局のスタッフとして紛れ込んでいたのは意表をつかれて笑ったけど、

ただでさえ女性の登場人物は極端に少なかったにも関わらずあの調子なのは流石にちょっとなぁ、となってしまった。

もっとも、仕切っているのがいろんな意味で少女が好きなハヤオさんだと ああなってしまうのもしょうがない、と割りきれる範囲ではありましたけど…ね。

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少女好きはともかく。

僕的にクラリス云々とは別に一番すっげえなぁ〜と思ったのは、作品全体のテンポの良さを増長していた、ルパン達の躍動感の描き方と音楽のハマり方になりますかね。

しょっぱなの国営カジノからの逃亡シーンなり、

クラリスとのファーストコンタクトの時の何でも有り感満載のカーアクションのシーンなり、

夜、屋根から屋根を走り抜けて北の搭まで辿り着いてしまうシーンなり、時計台の中での伯爵との追いかけっこなり…

35年前の当時のアニメ制作の技術でここまでの映像を作っていたのか!?というもあるし、

ウィキペディアで解説されていたぐらい、短期間かつバッタバタの現場で制作されていた事を加味すれば驚異的なぐらい。

前にNHKで放送されていたハヤオさんのドキュメンタリー番組の中でですね。

ポニョでのカーアクションシーンとカリオストロでのそれを比べて、躍動感の描き方からハヤオさんの衰えを指摘する下りがあったんですけど、

こーやってカリオストロのを観てしまうと、その指摘は反則やろ?と思ってしまった。

こんなんと比べたらハヤオさんがかわいそうやしヘソ曲げてまうわ、みたいな感じでした。

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その次となるとベタですが、銭形のとっつぁんの尋常でないカッコ良さと、

クラリスと伯爵の結婚式の混乱に併せて地下の偽札工事の存在をすっとぼけたノリでテレビカメラの前で晒す時のギャップ。

自己分析をするに、山田康雄さんと納谷さんが声を充てていたルパン三世を観たのが久々だったもんだから、その感慨込みで余計に とっつぁんの熱さが心の琴線に響いたのもある訳ですが…

もうたまらんかったですね(笑)

唯一残念だったのは、カリオストロの城の本編が始まる前にルパン三世 実写版の予告編が流されたんですけど、

先にカリオストロ〜を観てしまうと、実写版を観に行く可能性が極めて低くなる事でしょうか。あんなんアカンって…ねぇ(苦笑)

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最後にひとこと。

序盤のルパンと次元のプロレスごっこのシーンで次元が、この手のシーンではベタな技であるコブラツイストではなく、

リバースバイパーホールドともドラゴンスリーパーともストレッチプラムとも、

はたまたルチャリブレにおけるジャベとも受け取れる技を使っていて、びっくらこいた事を書き記しておきます。

だって35年も前にですよ、みたいな(笑)

このブログで再びルパン三世が取り上げられる事があるのかどうかはわかりませんが、それでもよろしければまた会いましょう…

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