昨夜は映画『イン・ザ・ヒーロー』を観てきましたので、今回はその感想を書いていきましょう。
神龍戦士、ドラゴンフォー…

※PC版ホームページ
≪以下ネタバレ注意≫
神龍戦士、ドラゴンフォー…

※PC版ホームページ
≪以下ネタバレ注意≫
先週観た『TOKYO TRIBE』が相当訳わからんかったのもあったのに対して、この『イン・ザ・ヒーロー』はストーリーはベタでわかりやすくて、前時代的なものながらも役者さんの演技は必要以上に熱いものがあり、満足度はかなり高かった。
でも、その満足度の高さがありながらも『2014年ベスト映画』には推せないぐらいに随所にツメの甘さがあったのは本当もったいなかったですね。
アクションスターを夢見るスーツアクターとスタントマンがごちゃ混ぜになっていたところをはじめとして(実際には ごちゃ混ぜにして良かったのか?)
映画制作の舞台裏を描く作品ながらも、武正晴監督からは裏方さんに対するリスペクトがそんなに感じられなかったし、ハリウッド超大作『ラスト・ブレイド』の制作現場と現場の混乱の描き方がリスペクトも無くて雑で、
邦画に携わっている事へのコンプレックスがあるんちゃうか?と邪推までしてしまい、腹立たしさまであったり…
スローモーションの演出の使い方も『なんだかなぁ』状態だった。

中盤、ダッシュで薬局に向かうところを意味無くスローモーションにしたもんだから、
ラスト・ブレイドの白忍者が火だるまになって、最後奥さんが駆け寄る くだりがスローモーションになっても しっくり来なかったのはひどかったですよね。
今作がもし、日本映画の歴史を支えてきた東映の制作じゃなければ、観る側が辛うじてギャグに昇華できたのかも知れんけど…
ん〜…これらの致命的なマイナスポイントのせいで、全体的には すげぇもったいない映画やったなぁ…
ここからは、僕の中でこの映画で高く評価しているところを書きますと。
まず何より唐沢さんの演技と、福士くん演じる若僧・リョウに対してスーツアクターを含めた映画制作の裏方の重要性について説く台詞の数々になりますかね。
唐沢さん(と寺島さんも)は実際に若い頃にスーツアクターをしていた時期もあり、台詞の説得力が半端じゃなかった様に思う。
それこそ、唐沢さんが宇津井健さんのウツイズムの後継者にしか見えなかったぐらいで(笑)

変な話。
観る人がある程度年齢を重ねていて、若い頃に酒の席で劇中の福士くんみたいな
『お前に夢はあるか?』
的な事を聞かれた経験もあれば、より感じるものがあったと思う。
そらまぁ、仮に福士くんみたいな年齢の子がこの映画を観ても、
結構重いものがあったリョウの母親が失踪したエピソードにピンと来るものがなければ
『おっさんの説教はうぜぇ』
とあっさり片付けられそうだったのは心に引っ掛かるものがあったし、
ブルース・リーに憧れている事が散々アピールされていながらも、
その象徴であるヌンチャクは一瞬映っただけで、クライマックスのアクションシーンの撮影は殺陣のシーンばかりで、いわゆる肉弾戦の格闘シーンは皆無だったのは
『オイオイ…』
となってしまった。
うん、もったいなかった(苦笑)

改めて良かったところを挙げますと、唐沢さんと他のHACメンバーの、家族orチームとしての一体感の描き方。
僕は大好きですね。
『ピンクがこの日はレッド』の寺島さんの結婚式なんかはベタながらも涙もんだったし、
リーダーのアパートの生々しさからしてHACのメンバー全員が貧乏な事も想像できるのに
『続けても続けても叶わない夢ってあるんじゃないですか』
と重い言葉を残してグリーンの中の人が一旦フェードアウトするシーンも心に響いた。

クライマックスの殺陣のシーンで、寺島さんや黒谷さんの黒忍者が白忍者に斬られてリーダーを見つめる時の目のアップも感動したし。
また、僕の中ではリーダー演じる白忍者が、無駄に長距離を歩かされた末に(撮影前に衣装が汚れたらどないすんねん)松方さんとHACのメンバーと合流して、
リーダーが引き連れる形で忠臣蔵の討ち入りの如くラスト・ブレイドの大型セットに乗り込んでいくシーンも泣きそうになったなぁ(笑)
まぁ、何だ。
もしここまでこの記事を読まれた方で未見の方がおられましたら是非観てもらって、スーツアクターの熱い生き様で『泣き笑い』ならぬ独特の『泣き怒り』?の感情を経験して下さい、ということで…


こちらの人気ブログランキングにエントリーしております。よろしければクリックをお願いします…
でも、その満足度の高さがありながらも『2014年ベスト映画』には推せないぐらいに随所にツメの甘さがあったのは本当もったいなかったですね。
アクションスターを夢見るスーツアクターとスタントマンがごちゃ混ぜになっていたところをはじめとして(実際には ごちゃ混ぜにして良かったのか?)
映画制作の舞台裏を描く作品ながらも、武正晴監督からは裏方さんに対するリスペクトがそんなに感じられなかったし、ハリウッド超大作『ラスト・ブレイド』の制作現場と現場の混乱の描き方がリスペクトも無くて雑で、
邦画に携わっている事へのコンプレックスがあるんちゃうか?と邪推までしてしまい、腹立たしさまであったり…
スローモーションの演出の使い方も『なんだかなぁ』状態だった。

中盤、ダッシュで薬局に向かうところを意味無くスローモーションにしたもんだから、
ラスト・ブレイドの白忍者が火だるまになって、最後奥さんが駆け寄る くだりがスローモーションになっても しっくり来なかったのはひどかったですよね。
今作がもし、日本映画の歴史を支えてきた東映の制作じゃなければ、観る側が辛うじてギャグに昇華できたのかも知れんけど…
ん〜…これらの致命的なマイナスポイントのせいで、全体的には すげぇもったいない映画やったなぁ…
ここからは、僕の中でこの映画で高く評価しているところを書きますと。
まず何より唐沢さんの演技と、福士くん演じる若僧・リョウに対してスーツアクターを含めた映画制作の裏方の重要性について説く台詞の数々になりますかね。
唐沢さん(と寺島さんも)は実際に若い頃にスーツアクターをしていた時期もあり、台詞の説得力が半端じゃなかった様に思う。
それこそ、唐沢さんが宇津井健さんのウツイズムの後継者にしか見えなかったぐらいで(笑)

変な話。
観る人がある程度年齢を重ねていて、若い頃に酒の席で劇中の福士くんみたいな
『お前に夢はあるか?』
的な事を聞かれた経験もあれば、より感じるものがあったと思う。
そらまぁ、仮に福士くんみたいな年齢の子がこの映画を観ても、
結構重いものがあったリョウの母親が失踪したエピソードにピンと来るものがなければ
『おっさんの説教はうぜぇ』
とあっさり片付けられそうだったのは心に引っ掛かるものがあったし、
ブルース・リーに憧れている事が散々アピールされていながらも、
その象徴であるヌンチャクは一瞬映っただけで、クライマックスのアクションシーンの撮影は殺陣のシーンばかりで、いわゆる肉弾戦の格闘シーンは皆無だったのは
『オイオイ…』
となってしまった。
うん、もったいなかった(苦笑)

改めて良かったところを挙げますと、唐沢さんと他のHACメンバーの、家族orチームとしての一体感の描き方。
僕は大好きですね。
『ピンクがこの日はレッド』の寺島さんの結婚式なんかはベタながらも涙もんだったし、
リーダーのアパートの生々しさからしてHACのメンバー全員が貧乏な事も想像できるのに
『続けても続けても叶わない夢ってあるんじゃないですか』
と重い言葉を残してグリーンの中の人が一旦フェードアウトするシーンも心に響いた。

クライマックスの殺陣のシーンで、寺島さんや黒谷さんの黒忍者が白忍者に斬られてリーダーを見つめる時の目のアップも感動したし。
また、僕の中ではリーダー演じる白忍者が、無駄に長距離を歩かされた末に(撮影前に衣装が汚れたらどないすんねん)松方さんとHACのメンバーと合流して、
リーダーが引き連れる形で忠臣蔵の討ち入りの如くラスト・ブレイドの大型セットに乗り込んでいくシーンも泣きそうになったなぁ(笑)
まぁ、何だ。
もしここまでこの記事を読まれた方で未見の方がおられましたら是非観てもらって、スーツアクターの熱い生き様で『泣き笑い』ならぬ独特の『泣き怒り』?の感情を経験して下さい、ということで…


こちらの人気ブログランキングにエントリーしております。よろしければクリックをお願いします…
コメント
コメント一覧 (2)
特に今年は『太秦ライムライト』が公開されただけでなく、国内外で高い評価を得ているだけに、同じ裏方さんを描いた作品でも大差が開いてしまったのはもったいなかったかなと。
ここが全てですねー、ワチクシ的には…。
別に主役を目指すわけではなく、普通に裏方を極めようとしていて、たまたま周りの人が認めてくれて、主演男優賞を獲ってしまった?福本先生との大きな違いですわ。
てっきり、最後はハリウッド大作で、一条のスタントとして危険なアクションをやり遂げて大団円、というストーリになると思っていたので、着地点がちょっとツボに届いてくれませんでしたー。