今回は、7月28日(火)の昼間に観てきた、安川惡斗の映画『がむしゃら』の感想を書いていきましょう。

混ぜたら危険…

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※PC版ホームページ

≪以下ネタバレ注意≫


当然の話ながら…ですが、プロレスラーモードの惡斗のストーリーとしては間違いなくターニングポイントであり、

そもそもが今作のプロモーションの一環だったという説もある、2月の不穏試合については全く触れられていない為、ドキュメンタリーとしての片手落ち感は多々ありますが、

それでも

『安川祐香のここまでの人生を、何が何でも世間に伝えなければいけない』

的な使命感にかられていたと思えない高原監督の執念と、

惡斗の生き急いでいる感と無理してる感と孤独さは、カメラ越しによく伝わってきたので、良かったんじゃないでしょうか。

長年プロレスを観てきた関係で、これぐらい面倒臭い・変わり者を、距離を開けて観る事に対する免疫が既にできているのは大きかったのかも知れないけど…ね。

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ここからはプロレスラーとしての惡斗について思った事を。

まずは、映画の公開からまだ半年も経っていないのに、

惡斗について語っているプロレスラーの大半が今はスターダムから離れているのは、改めてプロレス業界の怖さ&面倒臭さを痛感させられました、はい(苦笑)

それはさておき。

あくまで惡斗有りきでプロレスを観ている高原監督の目線にしては…という言い方になりますが。

デビュー戦のフィニッシュで下手打ったところを筆頭にして。

新木場の規模ながらも…ですが。

華やかな良いところも、泥臭い痛みが伝わってくる悪いところも…

比率としては悪いところの方が高かったけど。

とにかく、プロレスをやっているところが沢山流されていて、

尚且つプロレスは綺麗事だけではどーにもならない、という点を前面に出していたのは評価しなきゃいけないですね。

仮に、普段女子に限らずプロレスの試合の映像を観ていない方が今作をじっくり観たら、結構な衝撃を受けると思いましたね。

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もっとも。

冒頭の『侍になりたかった』の言葉のアンサーっぽく、後半には『強くなりたい』の言葉が何回も出てくる訳ですが、

体調的には『強くなりたい』どころではないのも同時進行で紹介されていくので、そこは構成として ど〜なんかなぁ?とは思いましたが…

まぁ、ミッキー・ローク主演の『レスラー』とは違う角度から、主人公の人生の業?の部分を伝えれてはいるので、これはこれで有りなのかな…と割りきる事にした。

ここからは安川結花について。

いじめとかレイプとかの生々しい証言や、母親への思いについてはそこまで心に響かなかったのですが(すみません)、

『他人にいたずらで付けられた傷を自分で付けた傷で…』

から始まる自傷の下りと、

『どうせ死ぬならばできるだけ苦しい思いをして…』

と強調しながら自殺未遂について淡々と振り返っているところはゾクゾクっと来たなぁ。

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その証言を聞いてから、女優としての映像をそれなりの時間魅せられたもんだから、

その振り幅の極端さは変な話カッコええなぁと思ってしまったし、

ひょっとしたら、プロレスの場面よりもこの極端さこそが今作においては見所だったのか?とも思った。

ここからは、今作の不満点、ないしは物足りなかったところを。

アレだけ輝いていた演劇・女優の世界から女子プロレスの世界に転身した心境も、

それまでの惡斗の人生と同じぐらいに、もっと掘り下げてほしかったかな?

一応テロップで、劇団に居た頃に仲間との意見の違いからボコボコに殴られて…みたいな説明がある場面はありましたが、

『私にとっては今はプロレスしかないんですよ』

の類いのコメントが(確か)無かったのは違和感があった。

言い方は合っていないかもしれないけど、もったいなかった、というかですね。

…いや、実際惡斗にとっては愛川ゆずポンの存在が全てなのかもしれないけど、

不穏試合でアレだけの目にあいながらも、それでもプロレスに戻ってくる心境は、僕にはあまり伝わってこなかったですね。

まぁ、それでもプロレスに戻ってくる心境は、来月復帰して以降の試合と、試合後のコメントから伝わってくるのかも知れないですね。

最後に一言。

極端な話生き急ぐのは勝手やけど、死んだら何も残らないんだから、とにかく体には気をつけて下さい…以上。

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